前夜祭(4)
(里見香奈女流名人)
今日野田市に来たんですが、野田市の皆さま方、関根金次郎支部の皆さま方にほんとうに温かく出迎えていただき、心が安らぎました。明日から対局ですが、リラックスできているかなと思います。今日は着いてから関根先生のお墓参りをさせていただきました。神社にも行かせていただいたのですが、関根先生が寄付されているものもありまして、将棋に限らず偉大な先生だなと感じました。
話は変わりますけれども、昨年米長会長が亡くなりました。米長先生には女流の棋戦を盛り上げていただきまして、また応援していただいておりました。明日はそれを胸に留めてがんばっていきたいと思います。米長先生、関根先生も見守ってくれていると思います。挑戦者の上田さんは今すごく充実されている方なので、その方と対局できて幸せだなと思っております。最後になりましたが、この女流名人位戦第2局に協力してくださった皆さまに感謝を申し上げます。
(上田初美女王)
野田市に来るのは2回目で、結構前かなと思っていたのですが、ある方に聞いたところによると「2~3年前だよ」ということです。そのときは大盤解説の聞き手として来たのですが、今回は里見さんと番勝負をできるということで、非常にうれしく思っております。第1局は出雲でありまして、第3局は岡山とまた里見さんのホームに近づいていくんですね。どこに私のホームがあるのかなと考えたのですが、ぜひ明日の対局を応援していただけたら非常にうれしいと思っております(会場拍手)。
この女流名人位戦は女流棋界を長く応援していただいておりまして、今回39期でして、女流棋士ももうすぐ40周年を迎えます。ここまで女流名人位戦を育てていただいた報知新聞社さま、ユニバーサルエンターテインメントさまには本当に御礼を申し上げたいと思います。また今日対局場を検分しましたが、本当に素敵なところで、心を落ち着けて対局ができるなと感じました。明日は里見さんと将棋が指せるということでワクワクドキドキしているのですが、その気持ちが伝わるような将棋を指せたらいいなと思っております。
(文章書き起こし・文記者、撮影・吟)