第56期王位戦七番勝負第4局 Feed

2015年8月19日 (水)

昨日と本日の2日間にわたり観戦いただきましてありがとうございました。
第56期王位戦七番勝負は第4局を終えて羽生王位の3勝1敗となり、5連覇に王手をかけました。
第5局は26・27日に徳島市「渭水苑」で行われます。次局もお楽しみに。
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◆羽生善治王位の終局後のコメント◆

── 本局を振り返っていかがでしたか?

羽生 △4三銀(32手目)は見たことがない手だったのですが、どう対応するのか悩ましかったです。うまく解れて手ができるかどうかの勝負なのかなと。

── 後手から動いてきた将棋でしたが?

羽生 (今日の)昼食休憩の辺りは、打開できたのですが、あまりハッキリしない局面かなと。

── どの辺りで優勢を意識しましたか?

羽生 ▲5三歩(77手目)と垂らす筋が見えて、桂が使える展開になったのでイケるかなと思いました。

── 本局の勝利で通算勝数が単独歴代2位(1321勝)となったことについては?

羽生 特にそれを目標にしていたわけではなかったのですが、形としてそうなれて良かったなと思います。

── 歴代1位の(故)大山康晴十五世名人の記録(1433勝)については?

羽生 それは途方もない記録なので。まあでもそれを目指して頑張っていきたいと思います。

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◆広瀬章人八段の終局後のコメント◆

── △4三銀(32手目)の新構想の分かれはいかがでしたか?

広瀬 (△4三銀は)新構想というより予定変更の作戦になった感じですね。手損と陣形の差が響いて、勝ちづらい将棋になってしまいました。

── そのあと自ら動いていきましたが?

広瀬 桂を活用されるとジリ貧になるので、動かされた感はあります。

── 仕掛けてからの形勢はどう感じていましたか?

広瀬 思ったよりも悪くて、気がついたら収拾がつかなくなりました。

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羽生善治王位に広瀬章人八段が挑戦する第56期王位戦七番勝負第4局は、16時7分、83手で羽生王位の勝ちとなりました。消費時間は▲羽生6時間22分、△広瀬6時間52分。この結果、七番勝負は羽生王位が3勝1敗で防衛に王手をかけました。勝った羽生王位は通算1321勝目をあげ、歴代単独2位になりました。
第5局は26・27日に徳島市「渭水苑」で行われます。

15時より、JR九州ホールでは現地大盤解説会が始まりました。すでに300人以上の来客で満席に近い状態です。

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(解説は本局の副立会人でもある豊川孝弘七段)

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(聞き手を務めるのは安食総子女流初段)

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(大きな動きで分かりやすい。そして笑いもしっかり取る豊川解説)