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第62期王座戦五番勝負第2局

2014年9月18日 (木)

参考棋譜2

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もう一局参考棋譜紹介します。
(銀杏)



開始日時:2013/02/18 09:00
終了日時:2013/02/18 22:27
棋戦:第61期王座戦二次予選
持ち時間:5時間
消費時間:118▲290△299
場所:東京・将棋会館
先手:吉田 正和五段
後手:堀口一史座七段

▲7六歩    △8四歩    ▲2六歩    △3二金    ▲7八金    △8五歩
▲7七角    △3四歩    ▲8八銀    △7七角成  ▲同 銀    △4二銀
▲3八銀    △7二銀    ▲4六歩    △6四歩    ▲4七銀    △6三銀
▲6八玉    △4一玉    ▲5八金    △3一玉    ▲7九玉    △4四歩
▲3六歩    △5二金    ▲1六歩    △1四歩    ▲5六銀    △5四銀
▲6六歩    △7四歩    ▲3七桂    △3三銀    ▲4八飛    △4二金右
▲9六歩    △9四歩    ▲8八玉    △2二玉    ▲2五歩    △6五歩
▲6四角    △9二飛    ▲4五歩    △同 歩    ▲3五歩    △4六歩
▲同 飛    △6六歩    ▲4五桂    △4四銀    ▲3四歩    △4三歩
▲3三歩成  △同 桂    ▲同桂成    △同金直    ▲3四歩    △3二金引
▲4八飛    △3六歩    ▲1五歩    △同 歩    ▲8三桂    △3七角
▲同 角    △同歩成    ▲4四飛    △同 歩    ▲9一桂成  △同 飛
▲3三香    △同金右    ▲同歩成    △同 玉    ▲3五歩    △4二桂
▲8二角    △9二飛    ▲3七角成  △7五歩    ▲1五香    △1四歩
▲3四銀    △2二玉    ▲2四歩    △3四桂    ▲同 歩    △7六歩
▲同 銀    △7七歩    ▲同 桂    △8四桂    ▲8五銀    △7六歩
▲3五桂    △7七歩成  ▲同 金    △2四歩    ▲2三歩    △3一玉
▲6四馬    △7六歩    ▲同 銀    △6九飛    ▲5三馬    △4一玉
▲3三歩成  △6八銀    ▲7八金    △7六桂    ▲9七玉    △7七銀打
▲同 金    △9九飛成  ▲9八金    △7七銀不成
まで118手で後手の勝ち


参考棋譜1

Ouza201409180101_sanko1昼食休憩の局面は後手の左香が1一の形でよく見られます。△1一香型での参考棋譜を紹介していきます。
(銀杏)

開始日時:2011/04/12 09:00
終了日時:2011/04/12 14:42
棋戦:第59期王座戦本戦
持ち時間:5時間
消費時間:75▲137△56
場所:東京・将棋会館
先手:森内俊之九段
後手:渡辺 明竜王

▲7六歩    △8四歩    ▲2六歩    △3二金    ▲7八金    △8五歩
▲7七角    △3四歩    ▲8八銀    △7七角成  ▲同 銀    △4二銀
▲3八銀    △7二銀    ▲9六歩    △9四歩    ▲4六歩    △6四歩
▲4七銀    △6三銀    ▲6八玉    △5四銀    ▲5六銀    △4四歩
▲5八金    △5二金    ▲1六歩    △1四歩    ▲3六歩    △4一玉
▲7九玉    △3一玉    ▲6六歩    △7四歩    ▲3七桂    △3三銀
▲4八飛    △4二金右  ▲8八玉    △2二玉    ▲2五歩    △6五歩
▲6四角    △9二飛    ▲4五歩    △同 歩    ▲同 銀    △同 銀
▲同 桂    △4四銀    ▲2四歩    △同 歩    ▲2五歩    △同 歩
▲8二銀    △6六歩    ▲8一銀不成△6二飛    ▲7三角成  △6五飛
▲5三桂成  △同 金    ▲7四馬    △6二飛    ▲7三馬    △6五飛
▲7四馬    △6二飛    ▲7三馬    △6五飛    ▲7四馬    △6二飛
▲7三馬    △6五飛    ▲7四馬
まで75手で千日手


昼食

対局者の昼食は、羽生王座がざるそばセット(冷)、オレンジジュース。豊島七段はそばセット(温)、ほうじ茶。山かけご飯、香の物、果物がセットになっている。
※両対局者と同じメニューを注文し撮影しました。

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昼食休憩時の対局室

外は相変わらずの曇り空。雨が降り出していた。今回、両対局者のおやつ入れに使われている陶器は、1954年当時の本因坊戦で使われたものと同じだという。

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昼食休憩に入る

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図の48手目△9二飛の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲豊島1時間25分、△羽生1時間10分。対局は13時に再開します。



歴史ある旅館

強羅環翠楼は1949年(昭和24年)の創業から、2010年に創業60周年を迎えている。広大な庭園は緑が鮮やかだ。過去には囲碁のタイトル戦が1954年(昭和29年)に、第9期本因坊戦第5局、高川秀格本因坊-杉内雅男七段(段位、肩書きは当時)の対局が行われた。高川二十二世本因坊は第2期王座戦で優勝している。将棋のタイトル戦が行われるのは今回が初めて。
昭和30年に昭和天皇皇后両陛下が宿泊されたときには、箱根芋の煮物を気に入られてお代わりをされたそう。館内には当時の献立表が残っている。

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強羅駅

箱根湯本から登山鉄道で55分、強羅駅(標高541メートル)に到着。強羅駅は山小屋風のシルエットが特徴的な建物で、1997年には「関東の駅百選」に選ばれた。近くにはバス用のターンテーブルがあり目を引く。踏切からは大涌谷を望むことができ、火山の噴煙が見えた。

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箱根登山鉄道

強羅へは箱根湯本から箱根登山鉄道や箱根登山バスが出ている。鉄道は大正8年に箱根湯本~強羅間が開通した。スイッチバックを多用して、急峻な斜面を登っていく。

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箱根

箱根は東西交通の要衝だが、道の険しさは「天下の険」と謳われるほど。江戸時代には関所も置かれ、旅人にとって大きな難所だった。将棋界では「名人位の箱根越え」という言葉が有名だ。家元制度が発足して以来、東の棋士が保持し続けた名人位の座は、第11期名人戦で大山康晴九段が木村義雄名人を破ったことで西にもたらされた。
江戸時代後期に温泉場での宿泊が「一夜湯治」として定着すると、箱根は多くの旅人で賑わうようになった。今回の対局地である強羅も、強羅温泉として親しまれている。強羅温泉は明治27年に早雲地獄からの引き湯で開発が始まり、昭和24年に初めて温泉採取に成功、現在の原泉数は46箇所にのぼる。

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戦型は角換わり

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初手から▲7六歩△3四歩▲7八金△3二金▲2六歩△8五歩▲7七角と進み、戦型は角換わりになった。3手目▲7八金は角換わりを目指す立ち上がりとしては珍しいが、佐藤天七段によると「後手の棒銀を警戒する含みがある」とのこと。△3二金を省略して仕掛けてくる順があるという。本譜はじっくりとした駒組みになった。最近の角換わりは先手が高勝率をあげており、「4月から9月12日(9月第2週金曜日)までの公式戦を調べてみると、先手側が34勝12敗(2千日手、1持将棋)と7割以上の勝率」(19手目棋譜コメントより)と、かなりの差が出ている。後手は課題を突きつけられている現状にある、と言っていいだろう。羽生王座の作戦に注目だ。

Img_7378(棋譜並べをする大内九段)

Img_7379(新聞解説中の佐藤天七段)

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