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第57期王座戦五番勝負第2局

2009年9月16日 (水)

谷川九段の見解(65手目▲3五歩まで)

谷川九段に「それぞれの玉を寄せるときの急所」を中心にお話を伺いました。

Ouza200909161_65 「△3九飛成▲1六角が予想されますが、後手玉は▲1六角~▲3四歩~▲3三歩成となると角がよく利いて寄り形になります。たとえば▲6三桂の王手でもどこに逃げていいのか迷います。また先手は駒をたくさん持つ展開になりそうなので、1手で詰めろがかかる展開を見極めなければなりません。▲6三銀のような手が詰めろになることもあります。
先手玉を寄せるには△6九銀や△6五桂の組み合わせになりますね。あちらの検討は△3九飛成▲1六角△6五桂以下を調べています。形勢ははっきりとは言えませんね」

(翔)

19時50分頃の控室(64手目△2九飛まで)

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(他の検討も気になるようす)

Ouza200909161_64 阿久津七段、安用寺五段、糸谷五段、西川四段らのグループに見解を聞いてみたところ、「△2九飛以下、▲1六角△3九飛成▲3五歩が予想されますが、後手のほうが手段が多い局面ですね」とのことでした。

(翔)

19時半ごろの控室

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(若手棋士・奨励会員を中心に検討が行われている)

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室田女流初段「糸谷さんに2回勝ちました!」(周囲からすかさず「2回負けてたやろ」)

(翔)

19時すぎの大盤解説会

大盤解説会場は用意していた席が満席になり、急きょ席が増設されました。200人以上の将棋ファンが戦況を見守っています。女性ファンも20人ほど来場しています。

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(大盤解説会場)

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(谷川浩司九段が解説を行っている)

(翔)

夕食休憩時の盤面

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(羽生王座目線)

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(山崎七段目線)

(翔)

まもなく再開

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(対局室の可楽庵)

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(可楽庵から佳水園へ向かう道)

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(対局室)

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(棋譜用紙)

(翔)

自宅解説棋士から梅田望夫さんへの回答(5)

結論から言えば難解ながら山崎七段ペース、と見ています。自分から仕掛けて苦労しつつ、玉が広くて遊び駒も多い、しかし全体を見るとバランスが取れていて、山崎流の個性がよく出た展開と言えます。

今後の予想手順ですが、▲4八銀には△1五金が最有力です。以下▲3九銀△2六金に▲3八角と逃げてどうか。ここで△3七桂成から決まれば後手が優勢ですが、▲同桂△同金▲1六角でなかなか簡単ではないようです。

また▲4六歩という手も考えられます。以下△5六銀ならば上記の手順中、▲3八角が銀取りになります。そこで▲4六歩には△1五歩としてどうか。ここで先手に上手い攻めがあるかがポイントですが、現在の検討ではなかなか上手くいっていません。

観戦の皆さん、19時の再開からまたお楽しみください。
英語同時中継の方もどうぞよろしくお願いします。(自宅解説棋士の見解を遠山四段にまとめていただきました)

梅田望夫さんから自宅解説棋士への質問(5)

54ouza20090916_2 夕食休憩の局面(54手目)は、山崎七段が微妙に良いのではというのが現地控え室の雰囲気です。
東京の自宅解説の皆さんは、現局面での形勢判断をどう見ていらっしゃいますか?またその根拠も教えてください。

夕食休憩

Ouza200909161_54 図の局面で夕食休憩に入りました。消費時間は羽生3時間24分、山崎3時間50分。食事の注文は、羽生がおにぎり3種とミニうどん、オレンジジュース。山崎は卵とじうどん、ダージリンティ。

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(夕食休憩に入る直前の控室)

(翔)

17時半ごろの控室

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(阿久津七段、安用寺六段を中心に検討)

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(変化が並べられていた。53手目▲2六飛に対して△1五歩▲2五角△同銀▲同飛△3四銀▲3五桂△4二金▲2六飛の局面。本譜は△2四金だった)

(翔)

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