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2025年9月

2025年9月30日 (火)

読みづらい

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図は18時頃の局面。直前に残り1時間を切った伊藤叡王がノータイムで7九にいた銀を立って桂取りを受けながら竜に当てたところです。行方九段が「形勢は互角だと思いますが、△8一竜と引き揚げて実戦的には後手が勝ちやすい将棋に見えます」との印象を述べた刹那、藤井王座は△7六竜と歩を取り払ってプレッシャーを掛ける手段に出ました。行方九段は「へー、歩を取るんですね。竜が狭いように思えるんですけど。先手はそろそろ▲6七桂や▲4七桂と打ってみたいように思いますが、そこで△8八歩がどうなっているのか。読みづらい局面ですね」と見解を述べました。

Img_4146(行方九段は△7六竜に驚いた様子を見せた)

(潤)

対局再開

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17時30分に対局が再開され、伊藤叡王は▲7七角(図)と8八から角を上がりました。☖8七香成自体を受けたものではなく、☖8七香成☗同金☖同飛成に☗7八銀や☗8八香を用意した手です。ただ、控室では意外そうな声が聞かれています。

Img_3981(藤井王座は▲7七角にも△8七香成と飛び込むかどうか)

(潤)

マリオットアソシアホテル(4)

続いて、オフィスビルを紹介します。まずは18階から。

Img_3653(全長20メートルのプール。スィートルーム宿泊者は無料で使用できる)

Img_3655(18階はフィットネスルームで、プールやジム、大浴場やサウナなどが入っている)

Img_3660(こちらは会員制フィットネスジムで、ホテル宿泊者は無料)

Img_3661(フィットネスルームから庭に出ると、右手にホテルタワーが見えた。すぐにでも手が届きそうだが、あちら側に行くにはいったん15階までエレベーターを降り、乗り換えて18階まで上る必要がある)

(潤)

両対局者の夕食

Img_4128(藤井王座の夕食。「ジャージャー麺、点心セット」「中国茶の鳳凰単叢(ほうおうたんそう)」)

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Img_4145(鳳凰単叢は、中国広東省潮州市の鳳凰連山で作られる烏龍茶の総称で、宋代(960-1279年)から畲(ショオ)族によって栽培されてきたと伝えられており、樹齢100年を超える茶樹も珍しくない)

Photo_3(出来上がった鳳凰単叢)

Img_4120(伊藤叡王の夕食。「ローストビーフ丼、名古屋コーチン卵の温玉乗せ」「ウーロン茶」)

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Img_4127(フルーツの盛り合わせもセットでついていた)

(潤)

夕食休憩

20250930_7676手目△8四香の局面で夕食休憩に入りました。対局は17時30分再開です。17時時点での消費時間は▲伊藤3時間58分、△藤井3時間10分。対局者の夕食は、伊藤叡王が「ローストビーフ丼(名古屋コーチン卵の温玉乗せ)」、「ウーロン茶」。藤井王座は「ジャージャー麺、点心セット」、「中国茶(鳳凰単叢)」でした。
(銀杏)

16時30分の大盤解説会

16時30分、大盤解説会は久保九段と宮嶋四段のコンビとなりました。久保九段は3日前に、宮嶋四段は2日前にSUNTORYオールスター東西対抗戦2025の関西予選と関東予選を抜け合った間柄です。

Img_4085(16時30分、大盤解説会は久保九段と宮嶋四段のコンビとなった)

Img_4100(まずは宮嶋四段が「久保先生、3日前はおめでとうございます」と仕掛けていく)

Img_4106(拍手が起こる中、久保九段は「宮嶋さんもおめでとう」と返した。

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Img_4115(その後も当日の激闘やレジェンドのすごさについて語られ、話は尽きなかった)

(潤)

挑戦者、大長考

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図は伊藤叡王が5六の香で銀を取った局面。自然な一手ですが1時間22分の大長考で、藤井王座の消費時間2時間52分を追い越しました。控室では先の変化を深く読んでいた時間と見られています。対して、藤井王座は少考で△5四同金と応じ、両者の消費時間の差は25分ほどついています。

Photo_2(控室のモニターに映し出される両対局者。藤井王座は伊藤叡王の考慮中、ハンカチを顔に当ててしばし止まっていた)

(潤)

名古屋マリオットアソシアホテル(3)

次に、49階にあるスイートルームを紹介します。

Img_3590(洋室のスイートルーム。とてもいい香りがした)
Img_3602(ベッドはピンクを基調。心地よく眠れそうだ)

Img_3600(バスルームの広さには驚愕しかない)Img_3597(なんとバスルームから名古屋城が望めた)

Img_3611(同じ階に和室のスイートルームもあった。スイートルームは49階と48階にあり、全18室。客室は759室ある)

Img_3568(和室から見た窓外。鉄道は6つの線が行き来するとのこと。手前に白く細長く映るのは新幹線で、鉄道好きな藤井王座は、この景色をずっと見ていられるのではないか)

(潤)

15時30分頃の控室

15時30分頃、控室を中澤沙耶女流二段、今井絢女流初段、山口稀良莉女流初段、山口仁子梨女流1級が来訪。中澤女流二段と今井女流初段は愛知県出身の杉本昌八段門下で、藤井王座の妹弟子となります。

Img_4063(杉本昌八段門下の両女流に挟まれて検討する久保九段)

Img_4068(山口姉妹。写真右が妹の稀良莉女流初段。左が仁子梨女流1級。ともにお隣の岐阜県出身だ)

Img_4067(地元、愛知県出身の中澤女流二段)

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Img_4077(今井絢女流初段も愛知県出身)

(潤)

おやつ

15時、両対局者におやつが用意されました。藤井王座は「モーモーチャ-チャー&名古屋コーチンのエッグタルト」、伊藤叡王は「名古屋土産セット」。飲み物はともに飛騨桃100%ジュース(伊藤叡王は2個。1個は対局室に)を注文しています。

Img_4044(モーモーチャ-チャー&名古屋コーチンのエッグタルトと飛騨桃100%ジュース)

Photo(モーモーチャーチャーは、ココナッツミルクにフルーツやさつまいもなどが入った、シンガポールやマレーシアで食べられているデザート。シンガポールは五番勝負第1局の対局場だが、それが選ばせたということがあるかどうか)

Img_4061(名古屋めしセットと飛騨桃100%ジュース。名古屋めしセットは車エビをプレスして焼き上げたエビせんべいと、西尾抹茶とこしあんの生ういろうのセット)

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(潤)

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