先手がリードを守る
現地控室の評判は先手よし。羽生王座のたくみな粘りがありましたが、豊島七段の対応が冷静でした。図で▲7二同竜△同歩▲4三歩成△同玉▲5五角の両香取りが予想されています。▲4三歩成を入れると△4八歩が生じますが、▲3九金と逃げておけば香の王手が楽しみになります(後手は歩合いができなくなる)。
(牛蒡)
現地控室の評判は先手よし。羽生王座のたくみな粘りがありましたが、豊島七段の対応が冷静でした。図で▲7二同竜△同歩▲4三歩成△同玉▲5五角の両香取りが予想されています。▲4三歩成を入れると△4八歩が生じますが、▲3九金と逃げておけば香の王手が楽しみになります(後手は歩合いができなくなる)。
(牛蒡)
19時頃、関西棋士室では継ぎ盤を見つめる棋士の姿が多く見られました。
(村田顕五段、杉本七段、星野良生四段、西川和宏五段が継ぎ盤を眺めていた)
(63手目、▲4七銀打の局面が継ぎ盤で示されていた)
(西川和五段の指摘通りに局面は進んでいる。なお西川和五段は明日本棋戦の一次予選で、千田翔太四段と対戦する)
(潤)
羽生王座は休憩明けも考慮を続け、19時23分に△7一歩を決断しました。以下▲同飛成△5七角(図)。一見するとぼんやりした角ですが、美濃崩しをみた急所の角です。次は△4八香が厳しく、▲3九金は△5九飛から△3九飛成▲同玉△4九香成が典型的な美濃崩し。▲5八金は△3九銀▲同玉△4九香成の類似筋で即詰みです。
(牛蒡)
18時になり関西将棋会館では4階多目的フロアで大盤解説会が始まりました。まずは3人同時での解説で幕開けしています。
(18時になって大盤解説会がすぐに開始された)
(淡路仁茂九段)
(南芳一九段)
(南九段と北村桂香女流1級)
(「そういえばうちの弟子は、初手▲5六歩から中飛車にするのに最近はまっているようです」と淡路九段)
(潤)
関西中継記者の潤です。王座戦第4局は現在、終盤戦に突入したところですが、ここで関西将棋会館棋士室の現在の様子をお伝えします。なお関西将棋会館ではこのあと18時より、淡路仁茂九段、南芳一九段、北村桂香女流1級により、本局の大盤解説会が行われます。
(17時30分頃、本局を検討する南九段、井上慶太九段、北村女流1級)
控室の検討がどのように行われているかの参考に、詰みまで調べられた検討例を紹介する。
△9九角成▲7二飛に△7一歩が攻めを遅くする手筋の犠打。これで後手も戦えるかと思われたが、▲同飛成△6九飛▲6二と△4二金寄に▲7九金の催促が好手。勢い後手は飛車を切って攻めるが、△4九飛成▲同銀△4七香に▲5二銀(参考図)が詰めろになっていて先手勝勢だ。
詰み手順の一例は▲4一竜△同金▲同銀不成△同玉▲4二金△同玉▲5二飛△3三玉▲2二銀△2四玉▲1六桂△3五玉▲3六金△4四玉▲4五金まで。途中の▲1六桂がポイントで、先手が▲1六歩と突いておらず、後手が△1四歩と突いている形でのみ詰むという作ったような手順になっている。(以上、53手目棋譜コメントから抜粋)