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2009年9月25日 (金)

中座七段の8五飛講座

20ouza20090925
「横歩取り△3三角戦法」の将棋は、飛車、角、桂という跳び道具の駒が主役となります。その戦法の中の一つに「8五飛戦法」があります。従来は「△8四飛戦法」が多く指されていました。
8五飛の飛車の位置は「飛車を効率よく縦横に使いたい」という発想から生まれたものです。
後手は8一桂を使うために△7四歩~△7三桂と跳ねるのですが、このとき、△8四飛の飛車の位置ですと、△7四歩が邪魔をしていて飛車の横利きが止まっています(△7五歩と歩を突き捨てる一手が必要になる)。
8五飛なら右桂を使っても、飛車をそのまま横に使う事ができます。また△8五飛戦法は、玉を中原囲いに囲うので、先手よりも堅い囲いを作る事ができるというのも一つの利点です。

△8五飛戦法の難点は、普通の戦型より攻め筋が単調になりやすい所。銀を前線に繰り出さないで攻めるため、飛車、角、桂の駒だけでは、攻め筋がどうしても単調になります。
8五飛戦法が出始めの頃は、先手側に飛車角桂など飛び道具の攻めに対する免疫がなく、後手が面白いように勝っていました。その後、先手の指し方が整備されてきて、△8五飛戦法はだんだん下火になってきました。

(烏)

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