2025年1月

2025年1月25日 (土)

20250125_3712時30分、昼食休憩に入りました。この局面で永瀬九段が使った時間は29分。ここまでの消費時間は▲藤井2時間26分、△永瀬44分。昼食の注文は藤井王将が助六寿司、煎茶。永瀬九段がうなぎ一匹重、献上宇治抹茶、フレッシュオレンジジュース、フレッシュグレープフルーツジュース。対局は13時30分から再開されます。

20250125_27上図▲9六歩が指されると高見七段は「えっ」と声を上げました。この局面は前例にありません。さらに△8八角成に藤井王将は39分考え、自然に見える▲8八同銀でなく▲同金と応じています。「名人に定跡なし」の言葉もありますが、永瀬九段は研究範囲なのか、わずか2分の少考で△8二飛と引き揚げました。下図までの消費時間は▲藤井1時間24分、△永瀬4分と差がついています。

20250125_30Fujii02 (序盤からしっかり読みを入れる藤井王将)

Asa04 (タイトル戦の記録係を初めて務める横山友紀四段が駒を磨く)

Asa05 (盤側に関係者が集まり、対局者の入室を待つ)

Asa06 (永瀬九段は8時41分の入室)

Asa07 (着座。藤井王将が入ってくる正面を見据える)

Asa08 (藤井王将は8時48分に現れた)

Asa09 (藤井王将が駒を取り出し、盤上に散らす)

Asa10 (駒を並べ終え、対局開始を待つ)

20250125_1515手目▲3四飛で横歩取りに進みました。

20250125_4戻って4手目△8四歩の局面。後手がこのように進めれば、変化の余地はあるものの本譜のように▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲2四歩以下、横歩取りに進むのは妥当なところで、後手が誘導した格好になります。

20250125_18永瀬九段は18手目△9四歩と工夫の一手を見せました。前例は早くも2局に絞られ、1号局は昨年9月と新しい指し方。▲9六歩なら将来的に△9五歩の仕掛けが生じる分、後手の得になると見られています。Nagase02 (挑戦者の永瀬九段、本局は横歩取りに誘導して戦う)

定刻の9時に対局が開始されました。

Fujii01 (先手番の藤井王将)

Nagase01 (後手番の永瀬九段)

Asa01 (駒を並べる両者)

Asa02 (対局開始の一礼)

Asa03 (藤井王将は初手に▲2六歩と飛車先の歩を突いた)

本局はYouTubeの囲碁将棋プラス、スポニチチャンネル(初手LIVE配信)、ABEMAで動画配信し、囲碁将棋チャンネルでも放送します。

・囲碁将棋プラス1日目(午前無料LIVE)
日時:1月25日(土)8:40~13:30頃
解説:黒沢怜生六段、斎藤明日斗六段
聞き手:脇田菜々子女流初段
https://www.youtube.com/watch?v=bfrCLJDNUXQ

1st

・囲碁将棋プラス2日目(午前無料LIVE)
日時:1月26日(日)8:40~13:30頃
解説:藤井猛九段、金井恒太六段
聞き手:和田あき女流二段
https://www.youtube.com/watch?v=-dpwdA2BSvo2nd

・囲碁将棋チャンネル
1日目:1月25日(土)8:45~12:30、13:30~18:40(延長の場合あり)
2日目:1月26日(日)8:45~12:30、13:30~19:00(延長の場合あり)
解説、聞き手は囲碁将棋プラスと同じ
https://www.igoshogi.net/shogi/oushou/74th/74oushou_seven_battle.html

・スポニチチャンネル(初手LIVE配信)
日時:1月25日(土)8:30~
https://www.youtube.com/watch?v=XT8HDUYOmeA

・ABEMA1日目
日時:1月25日(土) 08:40~13:30
https://abema.tv/channels/shogi/slots/E1MrrU8TzBpddq

・ABEMA2日目
日時:1月26日(日) 08:40~13:30
https://abema.tv/channels/shogi/slots/E1MrrUGSDWbLE3

ABEMAの有料配信は以下のサイト等をご参照ください。
https://abema.tv/live-event/2412b3cf-0495-4e39-9163-d2b5422dbd89

2025年1月24日 (金)

Zennya10 (抱負を語る藤井王将)
「私は今回、初めて伏見稲荷さまに訪れたのですが、有名な千本鳥居を直に見ることができ、壮観な眺めに圧倒されました。鳥居がふた手に分かれるところで記念撮影をしまして、それぞれの道がどこに続いているのか気になったりもしました。将棋もそういった分岐というか、分かれ道がいくつも続いていくゲームですので、一手一手しっかりと読みを入れて指していく、そういった内容の充実した将棋が明日から指せればと思っています。2日間集中して、いい将棋をお見せできるよう全力を尽くしたいと思います」

Zennya11(続いて永瀬九段)
「京都でタイトル戦は何回かあったのですが、今回、伏見稲荷大社さまに伺うのは初めてとなりました。私はアニメが好きで、千本鳥居はそちらほうで見ていたことがあったのですが、やはり現地に行きますとすごい神秘的で、気持ちがより一層引き締まりました。正式参拝はとても厳かな雰囲気で、明日から対局が始まるという感じがしました。キツネの像もとても楽しみにしていまして、やはり実物は迫力があるなと感じました。第1局は敗れてしまい、明日も後手番でとても厳しいですが、精一杯頑張りたいと思っています」

さらに前夜祭は続きますが、報道陣はここで退室。最後に呈された料理の一部を紹介します。

Zennya12 (生ハムとサラミのシーザーサラダ)

Zennya13 (ポークタンの炙りと九条ネギ・スプラウト飾り)

Zennya14 (右がトルティージャ・トマトソース、左が牛肉のリエット・エストラゴンの香り)

Zennya15(人参のヴルーテとコンソメジュレ)

以上で本日の更新を終了します。明日からの対局をお楽しみに。

Inari02 (伏見稲荷大社のキツネ)

(書き起こし:夏芽)

主催者挨拶のあとは開催地挨拶、来賓ご挨拶と続きました。

Zennya05 (舟橋雅美・伏見稲荷大社宮司)
「この度は、伝統と格式のある王将戦を『おいなりさん』で開催していただくこととなり、私どもも誇りに思っております。初午の日にお参りになることを『福参り』と申しまして、必ずや大きな福があると言われています。奇しくも明日は今月の午の日でございます。おふた方が将棋の歴史に残るような、素晴らしい熱戦を繰り広げていただきますことを祈念いたします」

Zennya06(古川博規・京都府副知事)
「藤井王将と永瀬九段には、対局はありますが、せっかくの機会ですので勝負メシやおやつで、京都の味を味わっていただきたいなと。伏見は日本でも有数の酒所でもあります。将棋という文化、食という文化、そういう部分を色んな形で国内外のたくさんの方々も知ってもらいたいなと思っています」

さらに関係棋士登壇。記念品授与、記念撮影と進みました。

Zennya07 (左から横山友紀四段、久保利明九段、藤井王将、永瀬九段、高見泰地七段)

Zennya08 (伏見稲荷大社の宮司の舟橋様と権宮司の黒田長宏様から記念品の授与)

Zennya09 (授与された札を手に4人で記念撮影)

(書き起こし:夏芽)