
王位戦第1局は千日手指し直しの末、羽生王位が100手で先勝した。終局は19時55分、消費時間は▲藤井7時間53分、△羽生7時間49分。
(吟)

王位戦第1局は千日手指し直しの末、羽生王位が100手で先勝した。終局は19時55分、消費時間は▲藤井7時間53分、△羽生7時間49分。
(吟)
藤井九段は▲5五歩(図)と突いた。控室ではこの手に代えて▲1一角△6一飛▲9一角成などが検討されていたが、どれも一筋縄ではいかない。見た目は先手がよさそうなのに、具体的によくする順を示すことができない。この▲5五歩は△同歩なら▲同角で弾みがつき、次に▲5四歩と取り込めれば後手陣を乱して攻めやすくなる。力をためた手なのだ。ただ、後手に△4六飛と切られる筋もできる点は一長一短。何より、ここで後手に手番を渡す不安がある。深浦九段は「藤井さんはいいと思っていないんでしょうね」と言う。だから直線的に進めずに含みを持たせようとしている、ということだろう。形勢よしと見ればシンプルに、悪いと見れば複雑に、が将棋のセオリーだ。深浦九段はもう一度局面を見て「不思議だなあ」とつぶやいた。

(雲が空を覆い、風も出てきた。一雨きそうな雰囲気だ。予報は曇のち雨)
(文)
図は17時25分頃の局面。藤井九段はすんなり角を成らせて▲9七桂(図)と端に逃げた。次は▲8五桂で飛車先をブロックし、続いて▲4六角と出る味がたまらない。相手の力を利用する、振り飛車らしい指し方だ。後手は△6六歩と打ちたいのだが、駒台に歩がない。ならばと△9五歩は、▲8五桂△9六歩▲4六角がぴったり間に合う。角を成り込んだ羽生王位だが、これからの攻め方には工夫がいるようだ。控室の見解は先手よし。
「突いたときは見通しの立たなかった▲4五歩が、こうなると立派な位ですよね」(深浦九段)
【Twitter解説】
増田裕司>▲8五桂にどうするのでしょうか。▲4六角が絶品ですから。少し先手が指せそうですが、羽生王位の戦い方に注目です。
大盤解説会では深浦九段が登場。「やっと駒がぶつかりましたね」と腕時計を見て言う。二人が解説を続けていると、会場の照明が落ちてしまうハプニングが。すると深浦九段、「サプライズですか? 誕生日の方がいるんでしょうか」と即座の切り返し。これには会場中がどっと沸いた。
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