2014年5月26日 (月)

35▲3五歩を見て岡崎六段は「スピード化の時代ですね。GPS新手を思い出します」と話しています。少し形は違いますが、この角銀の並びで▲3五歩は、第2回電王戦第5局の▲三浦弘行八段(現九段)-△GPS将棋戦をほうふつとさせます。△3五同歩に▲2六銀が新手筋として話題になりました。

A34s1_2「△3五同歩に▲同角もありますか。以下△5五歩▲同歩△5二飛▲4六銀△5五銀▲同銀△同飛▲4六角(参考1図)で後手は飛車を成れません。6九金型が生きています」(岡崎六段)

A34s2_2「ちなみに7八金型で上記の変化も定跡としてあります。▲4六角に△5九飛成▲7三角成△6四角▲同馬△同歩▲4八銀(参考2図)。これはこれで難しい。高橋王位、岡崎2級のころの将棋です」(岡崎六段)

E008 (本田小百合女流三段が訪れている。木村八段とは同門である)

(牛蒡)

先後は違いますが、本局と似た形の将棋に、1985年7月の第26期王位戦第2局▲高橋道雄六段-△加藤一二三王位戦(段位と肩書きは当時)があります。参考情報として棋譜を紹介します。

Oui2
第26期王位戦七番勝負第2局
 昭和60年 7月30日 於・岐阜・下呂温泉・水明館

 持ち時間 ▲六段 高橋 道雄
 各9時間 △王位 加藤一二三

▲7六歩  △8四歩  ▲6八銀  △3四歩  ▲7七銀  △6二銀  
▲4八銀  △4二銀  ▲7八金  △3二金  ▲6九玉  △4一玉  
▲5六歩  △5四歩  ▲5八金  △5二金  ▲6六歩  △3三銀  
▲7九角  △3一角  ▲6七金右△4四歩  ▲3六歩  △7四歩  
▲6八角  △4三金右▲7九玉  △6四角  ▲3七銀  △3一玉  
▲8八玉  △8五歩  ▲4六銀  △2二玉  ▲3七桂  △7三銀  
▲5八飛  △5二飛  ▲2六歩  △8四銀  ▲1六歩  △7三桂  
▲1五歩  △9四歩  ▲3八飛  △2四銀  ▲6五歩  △4二角  
▲3五歩  △同  歩  ▲2五桂  △8二飛  ▲3五銀  △同  銀  
▲同  角  △3四歩  ▲6八角  △7五歩  ▲3三歩  △同  金上
▲同  桂成△同  玉  ▲1四歩  △同  歩  ▲同  香  △同  香  
▲1二銀  △3二銀  ▲2一銀不成△同  銀  ▲1三角成△1二香  
▲2五桂  △3二玉  ▲3三歩  △同  金  ▲同  桂成△同  玉  
▲4六馬  △4五銀  ▲6八馬  △7六歩  ▲同  銀  △7七歩  
▲同  金寄△8六歩  ▲同  歩  △7五歩  ▲6七銀  △7六桂  
▲同  金  △同  歩  ▲2五桂  △4三玉  ▲7四歩  △6五桂  
▲7三歩成△5七金  ▲8二と  △8七歩  ▲同  金  △6八金  
▲同  飛  △7七角  ▲同  桂  △同  歩成▲同  金  △同  桂成
▲同  玉  △6五桂  ▲7八玉  △7七金  ▲8九玉  △6八金  
▲6二飛  △7九飛  ▲9八玉  
 まで、117手で高橋 道雄六段の勝ち。
(消費時間=▲7時間49分、△8時間54分)

岡崎六段に34手目までのポイント解説をお願いしました。

A06「▲6六歩(3手目)からの矢倉は力戦調ですね。序盤数手は先手の注文という気がします」

A20「△7三銀(20手目)は主導権を握ろうとした手です。飛車先不突きの分、中央に手をかけようとしています。▲4六角(21手目)は△7五歩▲同歩△同角を牽制しています。じっくりした将棋になりそうですね」

A24「先手が△7五歩を受けてきたので、後手は△4二玉(24手目)で早囲いを目指しました。このあたりは駆け引きです。早囲いは急戦を仕掛けられるのが気になるのですが、4六角の形で急戦はやりにくいですからね。そういう意味では▲4六角は穏やかな手といえます」

A28「△6四銀(28手目)に▲6五歩は△7三銀で先手が指しにくいと思います。金銀がまだ下にいるのでバランスの取り方が難しいです」

A34「▲3七銀(33手目)は攻めを急いだ手です。銀を上がらずに▲7八金△3二金▲1六歩などとゆっくり指すと、先手の得が生きません。対して後手は△3二金(34手目)と自然に締まりました。ここは先手も考えどころです。候補手は先手らしく▲3五歩や▲2六銀です。様子を見るなら▲7八金もありますが、そこで後手にたいした手がないことが条件になります」

E019(継ぎ盤を使って解説する岡崎六段)

(牛蒡)

対局が再開しました。千田四段が考え続けています。再開から数分後、古田初段から「千田先生、1時間つかわれました」の声。千田四段の表情が厳しくなりました。

C003

C015

C040

C035

C030
(牛蒡)