2012年7月 9日 (月)

会場に「地元の将棋ファンの女性から花束の贈呈があります」とアナウンスが流れる。壇上の四人はカメラマンに促され、何回も花束を受け渡すことに。羽生王位も藤井九段も、リクエストに笑顔で応えていた。

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■羽生王位
「将棋界は7月に入って王位戦が開幕します。今日は中央線で松本まで来たのですが、夏の日差しといいますか、清々しい空気だなと感じていました。松本市は昔、10代のときだったと思うのですが、一度遊びに来たことがあります。お城などを見学した記憶があります。ですから20数年ぶりに、ここの地を訪れることができたことをうれしく思います。今回は藤井さんという同世代との対局です。非常に独創性に溢れる、いろいろな将棋を指される方ですので、明日からは緊張感を持って、面白い将棋を指せるように頑張りたいと思います」

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■藤井九段
「私は王位戦のタイトル戦に出るのは初めてで、また長野でタイトル戦を指すのも初めてです。自然に囲まれた場所で将棋を指せることをうれしく思いますし、こういった環境を準備していただけると大きな勝負を戦うのだなあという実感が湧いています。実は私は群馬県出身なんですが、野球は中日ドラゴンズのファンで(注・本局は中日新聞主催)、野球と将棋は直接関係ないのですが、小学校の頃から中日ファンなので、この王位戦だけはどうしても出たいと昔から思っていまして、その夢が叶いました。はりきっていきたいと思っております。また二日制の対局も久しぶりなので、力の限りいい将棋を頑張って指したいと思います」

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日本将棋連盟長野県支部連合会長の北村具房さまより、歓迎の言葉があった。長らく東急将棋まつりを担当していた経験から、「羽生七冠」の熱狂の様子などを語る。懐かしい話に、両対局者が思わず顔をほころばせる光景も。

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検分終了後、控室に藤井九段がやってきた。「さて、どうするかな。難しい。ペンを貸してもらえますか」。視線の先にあるのは、食事のメニュー表だ。「和食か洋食か。おやつは、10時は入らないよね。昼食は……長野といえば? そば? うん、そばだ。これ、大盛りは利くんですか」。藤井九段は関係者と話しながら、注文表に書き込んでいく。「……なるほど、じゃあマンゴーにしよう。第一希望はマンゴーだ」。記入を終えた藤井九段は、控室を後にした。

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検分が終了して羽生王位が退室すると、藤井九段が駒台に視線をちらちら。駒台の向きが気になるらしい。「どう置くのがいいのかな」と、立会人らと談笑していた。

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(左から藤井九段、副立会人の杉本七段、立会人の深浦九段)

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16時、関係者が集まる対局室に両対局者が入室し、検分が始まった。将棋連盟から運んだ盤駒を確認したのち、対局室に入る光の具合を見る。問題は見当たらず、検分は無事終了した。

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(羽生王位)

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(藤井九段)

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