お~いお茶杯第65期王位戦七番勝負第1局 Feed

2024年7月 6日 (土)

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控室では(A)▲2九飛、(B)▲6七銀上、(C)▲6七金、(D)▲6七銀引の4通りが封じ手予想に挙がりました。それぞれどの棋士が選んだかを記載致します。

(A)▲2九飛01(藤井猛九段、高見七段、上野四段、柵木四段)

高見七段は「本当は(D)▲6七銀引としたいですが、先着1名様ということで。▲2九飛に△3三角ならば▲6七銀引とします」といって、今井女流初段に本命手を譲りました。

(B)▲6七銀上Pimg_4600(勝又七段)

(C)▲6七金Pimg_4607(野原女流初段)

(D)▲6七銀引Pimg_4717(今井女流初段)

上野四段は(D)▲6七銀引だと△5五歩、(B)▲6七銀上だと△3三桂▲7八金△2五桂▲同桂△2四歩(変化図)といった順が気になると話しています。
勝又七段は、上野四段が示した(B)の変化に感心していました。

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本日のブログ更新は以上となります。
対局2日目は7日(日)9時から開始します。引き続きお楽しみください。

Img_4739(手番の藤井聡王位は、封じ手記入等で別室に移動している。その間に立会人の藤井猛九段が対角線でスタンバイ)

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Img_4745(藤井聡王位が封じ手封筒を畳越しに直接、渡辺明九段に渡す)

Img_4747(赤ペンで1通につき、両者が2ヵ所ずつ封のサインを入れる)

Img_4754(そして藤井聡王位に戻したあと、藤井猛九段に手渡し。これで封じ手完了となる)

Img_4765(封じ手封筒は必ず2通用意する)

【王位戦第1局、藤井聡太王位が封じ手 スローペースの展開|中日新聞】
https://www.chunichi.co.jp/article/923966

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藤井聡王位は4筋から動いたものの、歩の交換に収まっています。対する渡辺明九段は右玉への組み替えを実現し、指せば指すほど陣形の隙がなくなっていきました。もうじき18時、中盤入りは対局2日目に持ち越されそうです。

Img_4656(渡辺明九段はバランス重視で戦う)

Img_3559(美術館の外観。この撮影場所から左折すると、徳川園の庭園につながる)

尾張徳川家の祖である徳川義直が、徳川家康から譲り受けた遺品を中核として、1万件を超えたコレクションを有する美術館です。国宝9件、重要文化財59件を収蔵しています。

Img_3584(5日の検分前、両対局者や関係者一行が訪れた)

Img_3609(尾張徳川家の将棋盤)

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Img_3671(別室に移動し、ガラス越しではなく将棋盤を見学することに。その装飾の美しさや、歴史の解説内容に両対局者とも興味津々)

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Img_3678(最後に盤前で棋士らしいポーズを決めた)

【徳川美術館】
https://www.tokugawa-art-museum.jp/

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両者の熟考合戦を越えて、少しずつ着手のペースが早くなってきました。渡辺明九段が下段飛車に構えたところで、控室の高見七段から「これなら後手を持ってみたい」との声が。

Img_4726(高見七段は持参のスマートフォンの継ぎ盤機能を使い、記者に分かりやすく解説してくださった。後手が5二金型にしたことがポイントだという)

「28手目△5二金が5三地点を厚くして、▲4五歩以下の攻めを防いでいました。そして31手目▲6六歩と指させて、先手に仕掛けを諦めさせた。後に△6三銀~△6二玉と組めれば8一飛が後手陣によく利いて、後手としてはまずまずの展開です。先手がよくないということではありませんが、後手番が苦労をすることの多い現代将棋の中で、僕ならこの局面で後手を持ってみたくなります」

Img_4733(解説後、藤井猛九段と封じ手封筒の準備を始めた)