両者、残り30分を切る 残り時間が少なくなり、着手のペースも上がってきました。残り時間は▲渡辺明29分、△藤井聡9分。また継ぎ盤前では「思ったよりも難しい」と、藤井猛九段や勝又七段が話しています。 (夜戦に突入している)
検討の一例 継ぎ盤では図から▲3七桂△2四飛▲7五歩△1五歩▲8六飛△8三歩に対して、シンプルに▲同馬△同銀▲同飛成と踏み込む変化が並べられました。以下△7一金▲7二銀△2八角と攻め合うのは、▲4九金(変化図)でしのげないか、という論調です。 実戦は44手目△3三桂から、▲3七桂に△2六飛と上に逃げています。 (形勢難解な中盤戦、藤井聡王位は残り16分)
指し直し局は相掛かり空中戦 戦型は相掛かりに決まりました。渡辺明九段が用意してきた進行だと控室ではいわれていましたが、藤井聡王位は長考を挟んで空中戦に持ち込んでいます。△5五飛に対して▲3四飛は、後に▲7五歩~▲8六飛と転回できなくなります。実戦は数手進んで下図のように。 (初手▲2六歩を着手する渡辺明九段) (長丁場となった本局。両対局者におにぎりの軽食が用意された。具は南高梅と、加熱した愛知県産の絹姫サーモン)
関西若手棋士2名の来訪 (左から、齊藤裕也四段、宮嶋健太四段)おふたりは昼過ぎから検討に参加していました。それぞれ、千日手局の印象、指し直し局の流れ、を簡潔に述べていただきました。「▲4六歩と打ちましたが、あの流れだと藤井聡王位も千日手を選ぶのは仕方ないのかなと思いました」(齊藤四段、藤井聡王位とは同門の兄弟子) 「有利不利という話とは違いますが、指し直し局は渡辺明九段が用意してきた展開に進んでいると思います」(宮嶋四段) (現在の継ぎ盤は、藤井猛九段、井田四段、齊藤四段が囲んでいる)