お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負第5局 Feed

2023年8月23日 (水)

2023082295▲8三飛成が、△6九竜▲8八玉△8九金以下の詰めろを解除しながら、後手玉に▲5二と△同玉▲6三角以下の詰めろをかける「詰めろ逃れの詰めろ」です。関係者は終局に向けて、準備を始めました。
Img_1473(4連覇が目前に迫る)

2023082288銀を受けに使った先手は、攻め駒が少なくなりました。上図から▲2三歩成としても、△2九竜が王手と金取りです。どちらの玉も簡単に寄る格好ではなくなりました。控室では長期戦を予想する声が聞かれます。
Img_200(現地は大雨とともに雷が鳴る)

2023082278▲2四歩に対して、△同竜では▲2五歩と押さえられて先手玉が遠のきます。佐々木七段は1時間48分あった持ち時間の大半を費やし、△3六銀を決断しました。銀打ちの攻め合いで先手玉に迫りました。
残り時間は▲藤井27分、△佐々木12分です。
Img_1539(モニターに近づく中村修九段)

2023082277藤井王位は妖しげな歩を放ちました。竜の利きを止めて、挟撃形で後手玉を追い詰めます。検討では△3六銀▲同金△同金▲2三角△3二歩▲3三歩と進め、そこで中村修九段が「待っていました」と△7九角(下図)と打ち込みました。

2023082284△7九角が退路封鎖の決め手。先手は飛車と金のどちらで取っても、△4七金打▲6八玉△3八竜▲6九玉△5八竜までの詰みとなります。
局面は終盤戦。どちらの玉にも危険が迫っています。

Img_1488(▲2四歩の局面で、藤井王位の残り時間は27分)