お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負第5局
ファンとの集い(2)
対局者の登壇後、関係者のあいさつが行われました。
(池上治徳・一般社団法人徳島新聞社理事社長)
「4勝先取の王位戦で、第5局の徳島対局が実現したことは、おふたりの力と力が一局一局、盤面で激しくぶつかり合った結果であるとともに、対局を間近で見たいという徳島のファンの強い思いが引き寄せたと感じております。藤井王位が徳島の地でタイトルを防衛し、前人未踏の八冠へ挑戦するのか。佐々木七段が2連勝し、第6局に望みをつなげるのか。徳島対局が大勝負になることを期待しております」
(清水市代・公益社団法人日本将棋連盟常務理事)
「昨年の王位戦の記者会見で、藤井王位は徳島の印象を聞かれて『大変自然豊かなところだと思います』とお答えになっていらっしゃいました。そして、先ごろ発売された将棋年鑑に『思わずテンションが上がってしまう場所はどこですか?』という質問があったのですが、奇しくも佐々木挑戦者は『自然豊かなところです』とお答えになってられました。まさに徳島は自然豊か。お迎えいただくファンの皆さまのおもてなしの心が温かく、心豊かにしてくれる場所でございます。明日の第5局、どうぞ最後までご注目いただければと思います」
(品川長久・株式会社伊藤園中四国九州地域営業本部本部長)
「私ども伊藤園は、日本の伝統的な俳句、歌舞伎、大相撲、そしてこれだけ多くのファンに愛されている将棋に関しても、第62期より王位戦の特別協賛をさせていだいております。お~いお茶に関しましては気分を変えたいとき、頭をリセットしたいとき、そういうときのクリエイティブサポート飲料として楽しまれています。明日、明後日の対局に関しましても、お~いお茶が少しでも、おふたりのサポートになり、素晴らしい歴史に残る対局になるよう楽しみにしております」
(書き起こし=夏芽)
ファンとの集い(1)
対局前日記者会見
記念撮影のあと、対局者は主催紙のインタビューに臨みました。
「第4局は内容的に反省点が多かったので、少しでも改善して、いい内容の将棋になるようにしたいと思っています。こちらの対局場で指させていただくのは3回目ですが、過去2回は集中して指すことができましたし、毎年、徳島の方々が楽しみにしていただいている対局だと思うので、期待に応えられるような内容にできればと思っています。佐々木七段とはこれまで10局近く指しましたが、バランス感覚が非常に優れているという印象が強くて、気がつきづらい手を拾って、うまくバランスを保たれたり、リードを奪われたりすることが多いかなと感じています」
「追い詰められた状況ですが、普段と変わらず自然体で臨みたいと思います。後手番でまだ一度も勝ちを挙げておらず、課題は山積みですが、自分なりに精一杯準備してきたので、悔いのないようにしたいと思います。大局観や指し手の精度という部分で、藤井王位の強さを感じています。前回の1勝を励みにして、前向きな気持ちで徳島対局を迎えられました。師匠(深浦康市九段)が3連敗から4連勝というのは、改めてすごいなと感じました。自分には残された道がそれしかないので、精一杯力を出し切ろうと感じました。藤井王位は受け将棋かなと思います。こちらの押し引きに的確に対応され、距離感をつかむのがうまい印象です。ときに予想を遥かに上回るような手を指され、準備段階からかなり苦労してどこが弱点か、常に模索している状態です。注目度の高い戦いなので、熱戦をお見せできるように頑張りたいです」
検分
第5局は徳島対局
藤井聡太王位(七冠)に佐々木大地七段が挑戦する、伊藤園お~いお茶杯第64期王位戦七番勝負は、王位が3連勝で防衛まであと1勝と近づき、第4局で挑戦者がシリーズ初勝利を挙げて本局を迎えました。第5局(徳島新聞社主催)は8月22日(火)から23日(水)にかけて、徳島県徳島市「渭水苑」で指されます。
対局開始は両日とも9時。先手は藤井王位。持ち時間は各8時間。本局の立会人は中村修九段、副立会人と現地大盤解説会の解説は武市三郎七段、大盤解説会聞き手は藤井奈々女流初段、記録係は松下洸平初段(森安正幸七段門下)がそれぞれ務めます。観戦記は内田晶さんが執筆します。
【徳島新聞】
https://www.topics.or.jp/
【伊藤園お~いお茶】
https://www.itoen.jp/oiocha/
【徳島大正銀行】
https://www.tokugin.co.jp/
インターネット中継は棋譜コメント入力を夏芽、ブログを武蔵が担当します。
どうぞ、よろしくお願いいたします。