お~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第1局 Feed

2022年6月28日 (火)

おはようございます。今朝の犬山市はよく晴れました。対局は9時に開始されます。本日のスケジュールは以下のとおりになっています。よろしくお願いいたします。

9:00 対局開始
10:00 午前のおやつ(別室に用意。飲み物は対局室に)
12:30 昼食休憩
13:30 対局再開
15:00 午後のおやつ(別室に用意。飲み物は対局室に)
18:00~ 封じ手

Tobira3(ホテルインディゴ犬山有楽苑のテラスから望む) 

Tobira5 (国宝犬山城の天守閣が顔を出している)

前夜祭の最後にじゃんけん大会が開催されました。登壇した棋士に勝った人だけが残っていく方式で、当選者を決めていきます。すべての賞品が行き渡り、前夜祭はお開きになりました。

Zenya24 (両者の揮毫の入ったTシャツや色紙等が当たる)

Zenya26 (3人がそのまま壇上に残った。じゃんけん、グー)

Zenya28 (おめでとうございます)

Zenya30 (じゃんけんの相手は持ち回りで)

Zenya31 (日本将棋連盟理事の杉本昌八段は自身の色紙が当たるときに登壇)

Zenya32(チョキを出した)

Zenya16(続いて、退出した両対局者に代わって登壇したのは……)

Zenya17 (左から澤田真吾七段、小林健二九段、高田明浩四段)

Zenya18(立会人の小林健九段)

「立会人なので公平な立場が一番。明日はしっかり務めさせていただく。挑戦者決定戦で負けた池永は私の弟子なんですよ。池永と一緒にご飯食べて、今から45年前に私、王位戦の挑戦者決定戦で当時の米長八段に負けたんですね。二十歳のときでした。名古屋の駅前のしゃぶしゃぶ屋で生まれて初めて師匠にしゃぶしゃぶをご馳走になって、『健二、明日負けたら王位戦、記録やらすぞ』っていわれて、本当に記録取ったんですけども、池永にその話をしたら『取ってもいいです』っていうから、『いやもういいよ』って。澤田君も惜しかったんだよな」

Zenya20(副立会人の澤田七段)

「小林先生のお弟子さんの池永君を挑戦者決定戦に送り出したのが私です。藤井王位は常に8割以上勝っていて、とにかく強い。豊島九段もただただ強いという印象で、リーグでは若い方がたくさんいる中で貫禄を示した。明日は副立会人を務めますが、私、千日手は経験よくしてますので、好きではないんですけど、何度目の同一局面かを数えるのは得意なのでおまかせください。止めることはできませんので、数えるだけ。明日は第1局なので振り駒でどちらが先手になるか。相居飛車の最新形が見られると思うので私も勉強したい」

続いて高田四段。2日目に行われる現地大盤解説会の解説を務めます。なお、大盤解説会は事前申し込み制で、すでに締め切られているためご注意ください。

Zenya22(高田四段は澤田七段の弟弟子でもある)

「藤井王位は、自分が先に二十歳になってお酒を飲めるというのはリードしたんですけど、将棋はだいぶ引き離されてしまって。持ち時間が長い棋戦でより強さを発揮するイメージがあるので、明日からの王位戦が楽しみ。豊島九段は序盤も中盤も終盤も隙がなくて、序盤どれくらい飛ばすのか興味を持っています。今回は小林先生が立会人なので四間飛車を見てみたいんですが、戦型は相掛かりが一番出てくる可能性が高いと思います」

(書き起こし:文)

関係者挨拶に続いて登壇した両対局者は対局への意気込みを話しました。

Zenya09(藤井王位)

「犬山での対局は以前に見学したことがある。明日からの対局は当時の自分が感じたように、見ていただける方に楽しんでいただける将棋を指したい」

Zenya11(豊島九段)

「子供のころに祖父母に連れられて来た記憶があり、懐かしい。自分なりに精いっぱい、力を出して熱戦にしたい」

Zenya13 (第1局に先立って1文字ずつ揮毫した)

Zenya15(司会は東海ラジオの大沢広樹アナウンサー。揮毫の入ったTシャツを着用)

(書き起こし:文)

2022年6月27日 (月)

第1局は事前申し込み制で前夜祭が開催されました。コロナ禍前のような食事つきのものではなく、各位挨拶、対局者決意表明、見どころ紹介、色紙等がプレゼントされるじゃんけん大会と続きました。

Zenya01(大島宇一郎・中日新聞社社長)

「愛知県対決がまた王位戦で実現した。愛知県は将棋の盛んな地域で地元のファンも注目している。熱戦を期待したい」

Zenya03 (杉本昌隆・日本将棋連盟理事)

「どちらを応援するか困ってしまう方もいると思うが、どのような結果になっても愛知に王位が残る。安心して見ていただければ」

Zenya05(山田拓郎・犬山市長)

「天下を争った小牧長久手の戦いは頭脳戦だった。藤井王位と豊島九段は将棋界の天下人。小牧長久手の戦いを彷彿とさせる王位戦になると思う」

Zenya07 (両対局者入場)

Zenya08(登壇)

(書き起こし:文)

Kaiken03(続いて豊島九段)

――改めて藤井王位の印象を。
豊島 一番感じたのはやっぱり中終盤の読みの正確さですけど、序盤戦術も非常に新しいものを取り入れて指されている印象です。

――昨年のシリーズをどう総括するか。
豊島 出だしの3局くらいは割と序盤はうまくいっていて、中終盤は第1局はうまく指せて、2、3はミスが多かったかな、と思うのですが、そのあとはこちらの内容が悪くなって、序盤もあまりうまくいかなくなったかなと思います。

――どのようなシリーズにしたいか。
豊島 去年に続いてですけど、自分としては今年が始まってから新しい気持ちで将棋に取り組んでいて、無冠になったのでタイトル戦に出られるかどうかもわからない状況で、出られるとしてももうちょっと時間がかかるかなと思っていたんですけど、こうしてまた出られてうれしく思うので、それを盤上に表現していって、自分なりに精いっぱい指していい勝負にできたらと思っています。

――「新」という字を揮毫した。
豊島 さっき話したような感じで、新しい気持ちで指していって、昨年とは違うような新しい展開になればと思いました。

――犬山城は織田信長、徳川家康、豊臣秀吉の3人が奪い合った城。3人の武将の中で誰が好きか。
豊島 (笑)。信長ですかね。けっこう革新的なことをたくさんされてきた印象があるので。誰が好きというわけではないんですけど(笑)。

Kaiken04

――今年からの新しい取り組みについて、もう少し具体的に。
豊島 普段の勉強や研究方法が大きく変わったというわけではないんですけど。やっぱり結果的にもいろいろ見直さないといけないと迫られている状況なので。詰将棋であったり棋譜並べであったり、一般的なことをやっていく中でも、目のつけどころとか意識を変えていけば、ちょっとずつ変わっていくのかなというふうに思っています。

――タイトル戦という舞台にどういった心境で臨むか。
豊島 やはりタイトル戦は特別な緊張感があって、それを感じている。半年で出られたので、前に王将戦(2011年1~3月、第60期王将戦)で挑戦して、しばらく出られなかったので、そのあとに王座戦(2014年9月~10月、第62期王座戦)に出たときは場の空気に慣れるのに時間がかかってしまったんですけど、そういうことはなく指せるのかなと思います。

――今年は岩佐美帆子女流2級が弟子になったり、師匠の桐山清澄九段が引退を迎えたり、環境の変化があった。
豊島 そうですね。弟子を取って自分もしっかりしないとという気持ちになりましたし、師匠は引退にはなってしまったんですけど、最後まで闘志を持って戦われている姿を見て、自分ももっとよりいっそう頑張らないといけないという気持ちになっていて、それがすぐ結果に反映するわけではないんですけど、モチベーション高く取り組めているのかなと思います。

――愛知出身の2人が愛知で対局する。
豊島 愛知県での対局は自分にとっても非常にうれしいことですし、地元が盛り上がっていただけたらうれしく思います。犬山は子供のころ何度か来ているので懐かしく感じています。

(書き起こし:文)