お~いお茶杯第62期王位戦七番勝負第2局
2021年7月14日 (水)
2日目午後のおやつ
平和通買物公園
2日目対局再開
2日目昼食休憩
高見七段に聞く
副立会人の高見七段に、ここまでの展開について聞きました。
「相早繰り銀はお互い桂が使いづらく、桂より銀が活躍する将棋です。1手先に指せるので先手がやれると思いがちですが、すぐ▲3五歩△同歩▲同銀と動いていくと△8六歩▲同歩△8五歩の継ぎ歩があるので、同じような形だからこそ、間合いをはからないといけません。本譜の▲6六歩(27手目)は△8六歩に▲同銀と取ったときに△5五角を緩和する意味で、▲3五歩といけるようにした手です」
「長考の応酬になった場面です。一度切った歩を合わせる△7五歩(36手目)は手損ですが、▲6八玉(35手目)を見ての動きです。玉が7筋~8筋に近づいてきたので指しました。相手の手を逆用しようとしています」
「藤井王位が△5四角(40手目)と打ちました。先手としては次に△7六歩▲8八銀と引かされるのは避けたいのですが、▲6七金右と受けるのは△7六歩▲同銀△8六歩で反撃する手番が回ってきません。そこで本譜は▲6五歩(41手目)と突いて受けました」
「力ずくではなく柔らかい受けです。△6五同銀なら▲5五角のラインがありますし、△6五同角なら2筋へのラインがそれるので、▲2四歩から銀交換にいけるようになります。本譜もそうなりました」
「手を渡す△3六歩(52手目)は『やってこい』という姿勢ですが、ちょっと苦しいのでは。豊島竜王がよさそうです。藤井王位としては、うまく決め手を与えずについていきたいですね」