第59期王位戦七番勝負第2局 Feed

2018年7月24日 (火)

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17時30分頃、スローペースだった進行でしたが、急に手が進み始めました。上図から△4五歩▲4八飛△4六歩▲5六銀と進みます。次に▲6五歩△5三角▲4六飛の進行は先手十分。よって、△4七歩成▲同飛△2八角成▲4三飛成△同金▲3二銀の進行が調べられています。

Img_0601_2 (間もなく封じ手の時間になる。このまま菅井王位が封じるのか)

本局の舞台「中の坊瑞苑」は1868年に創業。温泉街の中央に位置し、有馬温泉でも有数の老舗旅館です。神戸電鉄「有馬温泉」駅から徒歩5分。また、大阪から直行バスを利用すれば、1時間ほどで到着します。
中の坊瑞苑では、第23期(1982年)から第57期(2016年)まで、実に35年連続でタイトル戦が行われており、数多の名勝負が繰り広げられてきました。2017年は耐震工事や改装工事が行われ、11月にリニューアルオープンとなりました。

◆中の坊瑞苑◆
〒651-1401神戸市北区有馬町808(代表TEL:078-904-0787)
http://www.zuien.jp/

Img_0553 (中庭に出てみると何やら階段が)

Img_0552 (あたり一面の緑。見た目から涼しさを感じられる)

Img_0557 (一筋の流れが川を作っている)

△4二金

44手目△4二金の局面で、豊島棋聖が30分以上考えています。後手は次に角のにらみを生かして△4五歩と突く攻めがあり、先手はその受け方が問われている状況です。

控室の藤原七段は、まず(1)▲5六歩を第一候補に挙げ、以下△4五歩▲6八角△4六歩▲同銀△4五歩▲3七銀△4四銀(変化1図)という手順が示されました。難しい形勢ですが、先手は銀を3七に引かされた形が気になるところです。

変化1図

次に(2)▲3七桂と跳ねて、以下△4五歩▲4八飛△2四歩▲4九飛△2五歩▲4五桂△同桂▲同歩△3七角成▲4四歩△5二銀(変化2図)の変化は並べられ、藤原七段が「これなら振り飛車も悪くないと思います」と話しています。

変化2図

そして最後に(3)▲2六飛と浮き、△4五歩▲3五歩△4六歩に▲同飛と取る順が有力ではないかと示しました。以下△同角▲同銀△4九飛が銀桂の両取りですが、そこで▲4四歩△5二銀▲3四歩(変化3図)と攻め合う順があるようです。△4六飛成には▲2八角と打つ手があります。

変化3図

果たして豊島棋聖は、長考の末にどの手を選ぶのでしょうか。

豊島棋聖

15時、両対局者におやつが出されました。
菅井王位はアイスコーヒーとリンゴジュース。豊島棋聖は午前と同じくフルーツの盛り合わせです。

Img_0653 (菅井王位の注文。左からアイスコーヒー、リンゴジュース)

Img_0645 (豊島棋聖が注文したフルーツの盛り合わせ)

Img_0646  (真ん中にはマスクメロンが佇む)