第53期王位戦挑戦者決定リーグ Feed

2012年5月11日 (金)

特別対局室では12時10分を過ぎても、船江五段がしばらくの間盤の前に座って考え続けていた。大広間では、豊島七段と牧野四段が盤上に視線を注いでいた。

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(渡辺竜王の王将。「金龍書」と駒の書体が刻まれている。しなやかさの中にも力強さを感じさせる書体だ)

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(船江五段の玉将。「桂山作」と駒師の名が刻まれている)

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(文)

定刻の12時10分になり、昼食休憩に入った。対局再開は13時から。対局中の棋士の昼食注文は以下の通り。

渡辺竜王 ギンダラ定食(みろく庵)
高橋九段 カレーライス(ほそ島や)
藤井九段 カレー南せいろうどん(みろく庵)
豊島七段 山かけそば(ほそ島や)
村山五段 ざるそば(ほそ島や)
船江五段 うな重・梅、肝吸い(ふじもと)
牧野四段 カレーライス、みそ汁(ほそ島や)

他の棋士の注文はなかった。

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(ギンダラ定食)

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(カレーライス)

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(カレー南せいろうどん)

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(うな重・梅、肝吸い)

(文)

Fw_56▲船江-△渡辺戦は手損のない角換わりに進んだ。△7三桂保留型から後手が仕掛け、先手が▲6四角と打ってその攻めを牽制する流れから、攻め合いに突入した。△7五歩(図)に対して船江五段が長考している。


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(文)

Tn_24▲豊島-△中村修戦は相矢倉に進み、後手の中村修九段が阿久津流を採用した。先日行われた名人戦第3局、▲森内俊之名人-△羽生善治王位戦で出た形だ。このときの立会人だったのが誰であろう中村修九段。名人戦の結果は先手勝ちだったが、中村修九段はその対局を見て何か気づいたことがあったのかもしれない。図のように5筋の歩を交換し、7三へ引くのが阿久津流の骨子。3一~6四~7三と動く通常ルートに比べ手得できるわけだ。実戦はここから▲7九角△7三角▲4六角△6四銀▲6八角と進んだ。ちょっと変わった動きだが、先手は角交換を狙い、後手がそれを嫌だと言っている。最後の▲6八角は、後手を6四銀型の凝り形にさせて満足、という態度だ。


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11時頃、控え室はまだ静か。鈴木大介八段、門倉啓太四段が姿を見せていた。今日の東京・将棋会館の対局立会人は田辺一郎七段。中継作業の様子を眺めながら、複数局の進行に目を走らせていた。

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(田辺七段)

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(文)