17時を過ぎ、封じ手の定刻まで1時間を切りました。盤上は勝負どころを迎えています。永瀬九段は△3五銀(78手目)と歩を払いながら前進しました。先に△3三歩(76手目)と玉頭を保護したのが大きな一手で、後手は次に△2四歩▲4七角△5五歩▲6七銀△4四歩と先手の駒を後退させて桂を取りにいくことができます。後手は楽しみが多く、先手は忙しい局面といえそうです。八代八段は「先手は何かしないといけません」と話します。強い手は▲7五歩ですが、△2四歩▲4七角△5五歩▲7四歩△5六歩▲7三歩成△4六銀と激しく戦う展開がどうか。こうした変化で分が悪いと見れば▲5五歩も考えられますが、△6三銀と引かれて▲7五歩の威力が落ちてしまうので一長一短です。
2025年9月 9日 (火)