2025年7月

2025年7月15日 (火)

大阪から有馬温泉に向かうには、電車とバスの2つが主なルートです。電車の場合、JR大阪駅からJR神戸線で三ノ宮駅に向かい、神戸市営地下鉄に乗り換えて谷上駅経由し、さらに神戸電鉄を利用して有馬口駅、そして有馬温泉駅と乗り継ぐルートが一般的で、所要時間はおよそ1時間です。ほかに、バスを利用する方法もあり、新神戸駅や三宮駅、大阪駅など主要駅から発着する直行の高速バスが便利です。これらのバスは乗り換え不要で、所要時間は新神戸や三宮から約45~50分、大阪からは約1時間です。
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Img_9633(大阪駅発の阪急バスは、中の坊瑞苑の裏手に止まる)

中の坊瑞苑は王位戦と馴染みが深く、七番勝負の開催は今期で43期目となります。昨年、藤井王位はこの地で第5局を戦って防衛に成功。5連覇を達成し、永世王位の称号を獲得しました。
Img_9437(おみやげ処)
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Img_9434(番勝負開催の記念撮影は、屋外で撮られる場合が多い。昨日はあいにくの雨で撮影は室内だった)

2025071571上図▲9四角成は、午後のおやつの時間となる15時頃に指されました。永瀬九段はここまでほとんど時間を使わず指し続けていましたが、馬捨てを見て手を止め、本局で初めてまとまった時間を投入しています。△9四同香以外に、△2八桂成と捨てて先手陣を乱す手段もあるようです。しかし、船江七段は「▲2八同金で飛車先が通るため、お手伝いになる懸念もあります」と見解を示しました。
2025071574そして15時30分、約30分を消費して△2八桂成と捨て、▲同金に△9四香と局面が動きました。現状は▲銀△角の交換ですが、▲9五歩から香を取りきれれば、先手の2枚換えに駒割りが変わります。

Img_9644(検討を続ける船江七段)

15時を回って、午後のおやつが出されました。藤井王位は紅茶とオレンジのベリーヌ、アイスレモンティー。永瀬九段はカルマ、マンゴジュース、パインジュース、アイスミルクティー。永瀬九段の頼んだカルマはチョコレートムース。中にはバニラブリュレとフランボワーズソースが入っています。
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中の坊瑞苑は、明治元年(1868年)に梶木源治郎が温泉旅館「中の坊」を譲り受けたことから始まった、有馬温泉を代表する老舗旅館です。有馬温泉自体は日本三古泉(愛媛県の道後温泉、和歌山県の白浜温泉)のひとつとして知られ、古くから多くの人々に親しまれてきました。中の坊瑞苑は創業以来150年以上にわたり、伝統と革新を重ねながら発展を続けています。戦後の一時休業や阪神・淡路大震災など幾多の困難を乗り越え、1979年には現在の「中の坊瑞苑」として新たにオープンしました。著名人も数多く宿泊することでも知られています。近年はリニューアルを重ね、上質なおもてなしと大人のための静かな空間を提供し続けています。
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