2024年8月20日 (火)

終局直後の対局室

Dsc_6258(よどみのない鋭い順で勝ちきった藤井王位)

【勝った藤井王位のインタビュー】
――封じ手は2時間37分の大長考で▲8四角(43手目)と指されました。このあたりはどのように見ていましたか。
藤井 ▲8四角△5一飛のときに本譜のような展開になるか、▲2四歩のような手で攻めてこられるのもあるかなと。かなり難しい局面なのかなと思っていました。

――△7五歩(54手目)から攻める展開になりました。どのように見ていましたか。
藤井 △7五歩▲同歩のときに△2二角も考えたのですが、それもはっきりしないかなと思ったので本譜で攻め込んでいきました。竜は作れるかなと思っていましたが、そのあと攻めがつながるか際どいところかなと。

――最終盤はどう見ていましたか。
藤井 玉を4八まで逃げ込まれて、最後は動きながら一手しのげるかどうかみたいな形かなと思っていました。

――一局を振り返って。
藤井 お互いの玉形がかなり異なる形だったので、距離感をつかむのが終始、難しい将棋だったかなと思います。

――次局に向けて抱負をお願いします。
藤井 第5局はすぐ来週にあるので、しっかり対局に向けて状態を整えていきたいと思います。

Dsc_6303(チャンスらしいチャンスが巡ってこなかった渡辺九段)

【敗れた渡辺九段のインタビュー】
――封じ手▲8四角(43手目)は2時間37分の大長考になりました。封じ手の局面を振り返ってください。
渡辺 ▲8四角△5一飛のあとの方針が1日目では決まらなかったので、封じ手にしてその後を考えようと。流れとしては攻めていかないとおかしいのですが、どれも成算が持てなかったので。本譜は撤退する順でしたが、あまり変わらなかったかなという印象です。

――△7五歩(54手目)から後手の攻めを受ける展開になりました。
渡辺 なんとか一息ついて▲9六歩とかそういった手を間に合わせたかったのですが、攻めが厳しくてそういった手が回らなかったです。基本的には厳しい局面が続いているなという認識ではありました。

――一局を振り返って。
渡辺 序盤の早いところでまずくしてしまったので、先手番としてはまずい将棋を指してしまったなというところです。

――第5局に向けて。
渡辺 あまり日程に余裕はありませんが、できる準備をして臨むしかないかなと思います。

Dsc_6272(終局直後の様子)