2024年7月 6日 (土)

柵木四段の序盤見解

Img_4596(盤面モニターに注目する柵木幹太四段と室田伊緒女流二段。対局2日目の現地大盤解説会に登壇する)

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11時頃、渡辺明九段が40分以上の長考に沈んでいます。この序盤戦について、柵木四段に見解を伺いました。

「渡辺先生は昨年の名人戦で12手目△5二金右のような展開を選ばれていましたので、本局もこういう出だしはあるのかなと思っていました。一例は(1)△7三銀▲4七銀△6四銀で、まず考えたい自然な進行です。後手はいつでも△7五歩の仕掛けを用意、ただし先手も▲4五歩と動けますし、後手がまだ居玉なのは気になるポイントです。先手が右辺から仕掛けてきそうなので(2)△4二玉は少し上がりにくいかもしれません」(柵木四段)

ほかには(3)△7三桂や(4)△5四歩~△5三銀も考えられるといいます。対早繰り銀の手段ですが(5)△5四金~△6五金の筋を狙うのも一案。候補手が多く、悩ましい局面になっているようです。