2024年7月

2024年7月 6日 (土)

Img_4601(藤井猛九段が継ぎ盤を使って関係者に解説中。中日新聞Web記事を執筆する勝又清和七段が口頭で参加)

Img_4605(高見七段は色紙に揮毫中)

Img_4607(対局2日目の現地大盤解説会で聞き手を務める野原未蘭女流初段がその向かいに座る。しばらくすると継ぎ盤前に移動した)

Img_4523(2手目△3四歩を着手する渡辺明九段)

◆渡辺 明(わたなべ あきら)九段◆
1984年4月23日生まれの40歳。東京都葛飾区出身。所司和晴七段門下。1994年、6級で奨励会入会。2000年、四段昇段(プロ入り)。2005年、九段昇段。棋士番号は235。タイトル戦登場は45回。獲得は竜王11期(永世竜王)、名人3期、王座1期、棋王10期(永世棋王)、王将5期、棋聖1期の計31期。棋戦優勝は11回。

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計31期ものタイトル獲得数を誇りますが、王位戦七番勝負の舞台に上がるのはこの第65期が初です(第48・53期に挑戦者決定戦を経験)。

Img_4515(初手▲2六歩を着手する藤井聡王位)

◆藤井 聡太(ふじい そうた)王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖)◆
2002年7月19日生まれの21歳。愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段門下。2012年、6級で奨励会入会。2016年、四段昇段(プロ入り)。2021年、九段昇段。棋士番号は307。タイトル戦登場は25回。獲得は竜王3期、名人2期、叡王3期、王位4期、王座1期、棋王2期、王将3期、棋聖5期(永世棋聖)の計23期。棋戦優勝は10回。

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すでに本局の冒頭記事でも触れましたが、このシリーズを制せば「連続5期もしくは通算10期保持」の条件の前者を満たし、規定により永世王位の資格を得られます。

【プロ棋戦の規定等について(項目10番目)|日本将棋連盟】
https://www.shogi.or.jp/faq/provisions/

Img_4596(盤面モニターに注目する柵木幹太四段と室田伊緒女流二段。対局2日目の現地大盤解説会に登壇する)

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11時頃、渡辺明九段が40分以上の長考に沈んでいます。この序盤戦について、柵木四段に見解を伺いました。

「渡辺先生は昨年の名人戦で12手目△5二金右のような展開を選ばれていましたので、本局もこういう出だしはあるのかなと思っていました。一例は(1)△7三銀▲4七銀△6四銀で、まず考えたい自然な進行です。後手はいつでも△7五歩の仕掛けを用意、ただし先手も▲4五歩と動けますし、後手がまだ居玉なのは気になるポイントです。先手が右辺から仕掛けてきそうなので(2)△4二玉は少し上がりにくいかもしれません」(柵木四段)

ほかには(3)△7三桂や(4)△5四歩~△5三銀も考えられるといいます。対早繰り銀の手段ですが(5)△5四金~△6五金の筋を狙うのも一案。候補手が多く、悩ましい局面になっているようです。

Img_4349(左から、記録係の上野四段、羽生会長、立会人の藤井猛九段)

Img_4358(8時46分、渡辺明九段入室。見学を許可された子どもたちがその姿を見守る)

Img_4372(藤井聡王位は8時48分に上座の前へ。座布団の位置を微調整してから、ゆったりと腰を落とす)

Img_4451(駒を並べ終えると、上野四段が手慣れた様子で白布を広げた。番勝負の第1局は振り駒が行われる)

Img_4465(歩2枚、と金1枚、無効駒2枚。藤井聡王位の先手と決まった)

Img_4511(定刻の9時、藤井猛九段の合図で対局が開始した)

10時、両対局者におやつが用意されました。注文は、藤井聡王位が「へそくり餅」と「煎茶」、渡辺明九段が「季節のフルーツ餅」と「アイスカフェオレ」。
(2日間のおやつについて、藤井聡王位は別室に、渡辺明九段は対局室にそれぞれ運ぶように希望しています。また2日間のおやつと昼食は、対局者とは別に注文したものを撮影致します)

Img_4546(藤井聡王位の注文)

Img_4571b_2(渡辺明九段の注文)