嬉野温泉は古い歴史を持ち、江戸時代には宿場町として栄えました。和多屋別荘は1950年創業。2万坪の広大な敷地の中央には嬉野川が流れています。建物の一部には薩摩藩島津家の家紋があり、島津家が使用していた上使屋の面影も。対局室は佐賀鍋島藩の別邸を移築した貴賓室「洗心」が使われています。
タイトル戦は1992年に第50期名人戦七番勝負第3局の中原誠名人-高橋道雄九段戦、2007年に第20期竜王戦七番勝負第4局の渡辺明竜王-佐藤康光二冠戦(肩書はいずれも当時)が行われています。王位戦では2021年に第62期七番勝負第4局が予定されていましたが、豪雨災害により対局場変更。2022年の第63期七番勝負第4局は、挑戦者の豊島将之九段が新型コロナウイルスに感染したことで延期され、いずれも開催には至りませんでした。今期は念願の嬉野対局が実現しました。