本局の中継は以上で終了いたします。ご観戦くださいまして、ありがとうございました。第3局もお楽しみください。
2019年7月
感想戦
大盤解説会場に移動
感想戦の前に解説会場に移動し、ファンの前で振り返りが行われました。
豊島 序中盤で失敗して、苦しい時間が長かったと思います。最後までご観戦ありがとうございました。
木村 序盤はまずまずだったと思います。模様はいいと思っていましたが、消極的になったのが反省点です。▲6五歩(63手目)辺りまでは、のびのびしていましたが、そのあと撤退してしまいました。
豊島 (68手目△2二角のあたり)苦しそうなので、辛抱するしかないと思っていました。
木村 ▲6六銀(75手目)に代わる手がありましたか。△4五桂▲5五銀△7八歩成▲同玉△5七桂成は次の手が分かりませんでした。
豊島 先ほどよりは難しくなっていると思いますが、次の手が分かりませんでした。完封されそうだったので、それよりはと思いましたが。
木村 うーん、▲2六銀と引いた手から……。▲6五歩くらいのときはいいと思っていましたが、流れが変わったのはその辺りかなと。
豊島 遠くから多くの方がこられていると聞きますので、ありがたく思います。最近は序盤から苦しくなる将棋が多いので、改善していきたいと思います。
木村 多くの方々にお越しいただきありがとうございます。
残念なことになりましたが、第3局、第4局と続きますので頑張ります。
ぜひ明日の北海道新聞を読んでいただけたらと思います。
終局直後
【豊島王位の談話】
――一局を振り返って
豊島 序中盤を失敗してしまって。途中から逆転していったと思うんですけど、時間もだいぶ使ってしまったので、その辺りがどうなのかなと。
――序盤は手厚くされてしまったかと思いますが。
豊島 すでに作戦負けだったかもしれないですが、△8五飛(44手目)~△3五歩と動いていったのを逆用される形になったので、それがよくなかったのかなと。その前に失敗しているかもしれませんが。
――中盤辺りはいかがでしたでしょうか。
豊島 金桂交換(78手目)になるまでは、自信がない局面が続いていたかなと思います。
【木村九段の談話】
――序盤はいかがだったでしょうか
木村 まずまずかなと思っていました。
――手厚い形に組めたのかなと。
木村 そのあと消極的になってしまったところがあるので、そこがよくなかったですかね。
――駒がぶつかってからはいかがでしたでしょうか。
木村 食い破られたというか、攻めがつながってしまいました。△4五桂(76手目)と打たれたのはひどかったです。課題はその前にあるのかもしれませんが、あとは押されてしまいました。
豊島王位が2連勝
豊島将之王位に木村一基九段が挑戦する第60期王位戦七番勝負第2局は、19時14分に118手で豊島王位の勝ちとなりました。消費時間は▲木村7時間59分、△豊島7時間52分。
この結果、七番勝負は豊島王位が2連勝。第3局は8月8・9日に福岡市「大濠公園能楽堂」で指されます。
双方残り20分を切る
18時34分、この局面で木村九段が7分考え、残り時間が17分と並びました。現在は先手が追い込まれており、木村九段にとって苦しい時間が続いています。実戦は図から▲5四歩△6二銀と進み、立会人の島九段は△6二銀を「決め手」と評しています。