18時からは関係者による夕食会。都市センターホテル1階の「和食処 梅林」で行われました。
(冷蔵庫のなかには日本酒がぎっしり)
(五十嵐正剛・北海道新聞社東京支社長の挨拶)
「今期の王位戦が、明日からついに最終局を迎えます。弊社が担当した第3局は、直前に豊島さんが棋聖に就かれて、若手タイトルホルダー同士の戦いとして大いに盛り上がり、大盤解説会にも500人を超える方々が集まりました。北海道は今月6日に胆振東部地震が発生し、北海道全体が停電するという事態にも見舞われました。いまも避難所で暮らす住民が残っています。また7月には、西日本豪雨の被害も各地に影を落としました。対局者のお二人には、将棋ファンをはじめ多くの被災者を勇気づけるような熱戦を期待しております」
(続いて日本将棋連盟を代表して常務理事の森下卓九段が挨拶。このあと乾杯が行われ、和やかな雰囲気で歓談となった)
「王位戦は私にとって非常にご縁の深い棋戦で、地元の福岡・西日本新聞様には30年以上お世話になっています。自分も18歳で初めて王位リーグに入らせていただきました。若いころは自慢じゃないんですが、常連で。自慢ですね(笑)。昭和63年と平成元年は、2年続けて挑戦者決定戦までいきました。63年は必勝の将棋を負けて、元年は勝っていたと思うんですけどね、勝ちきれずに、いずれも私に勝った方が王位になったということがありました。挑戦者の豊島棋聖は私より二回り若い午年なんですね。豊島棋聖が生まれた平成2年は私も運命が変わった年でありまして、24歳から苦しい人生になってしまったんですけど。さらにその一回り若い人には、藤井聡太七段がいます。また、菅井王位の師匠である井上慶太九段とは奨励会の頃から37、8年にわたるおつき合いで、いまは同じ理事職を務めさせていただいています。今回の立会人の塚田泰明九段は、私の2歳上なんですけれども、一緒に奨励会に入って丸々40年なんです。同期の桜。(塚田九段に向かって)先生、長い桜ですけど(笑)。そういうふうに考えてきますと、人のご縁の不思議さが思われ、感慨深いものがあります。私も何とか気持ちを新たにいきたいと思います。ぜひ今後とも将棋界を支えていただきますよう、よろしくお願いいたします。菅井王位と豊島棋聖には最終局を飾るにふさわしい一局を期待しております。頑張ってください」