立会人の石田九段、副立会人の北浜八段、大盤解説会聞き手の室田女流二段に封じ手予想を聞きました。
石田九段「△8一飛に羽生王位がどうするかが見もので、2択なんですね。▲1七桂とするか、▲7五歩とするか。直前に▲1五歩と突いているので、その関連性で▲1七桂でしょう。
横歩取りはよくある戦型なんですが、1歩得の先手を持ちたいんです。ただ、承知の上で作戦なので何ともいえません。ともかく、明日の封じ手が注目です。2日目から横歩取り特有の激しい将棋になりそうですね」
北浜八段「手順前後はありましたが、挑戦者決定戦と同じ進行になりました。勝った木村八段が負けた後手側を持って指しているのが興味深いです。前例の▲4六飛ではなく、▲2六飛と手を変えたのが羽生王位の工夫でした。木村八段がどう対応するか見ものです。
ご自身の対局でも▲2六飛も考えていたと思うので、動揺はないでしょう。当時の読み筋を思い出しながら、明日に向けてどうまとめていくか考えていたと思います。
封じ手は2六飛を生かす▲1七桂が本命と予想します」
室田女流二段「封じ手は▲7五歩から前例と合流する進行を予想します。前例で木村八段が勝たれて、逆を持っています。挑戦者決定戦から1ヵ月たって、木村八段がその将棋を検証して消化していると思います。それがどういう進行なのか楽しみです。
プロの対局では水面下で結論が出てしまうことが多いので、どういう結論になるか見られるのは私としてはありがたいです」
2016年7月 5日 (火)