2014年8月 5日 (火)

木村八段長考で△2四銀

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14時47分、羽生王位の再開の一手▲6八金右を見た木村八段は、1時間を超える大長考で△2四銀としました。この一手で前例は1局のみとなっています。

Twitter解説の山崎八段は、この△2四銀を本命に予想していました。

【Twitter解説】
山崎隆之八段>外れると思うと当たるとは不思議ですが二択みたいなものでしたから普通ですか。最近見直され注目されてる一手ですし。対してここで木村八段の指し手を当てるのは難易度がはねあがりそうです。ここでの指し手が挑戦者の対策を示すとは言い過ぎでしょうか。
△6五歩からの仕掛けは解説のとおり▲6四角の返し技ががあり攻めの棋風でなければ指しにくい気がしますので、待ちの指し手が予想されるところ。△4三金直や△1二香は実戦例も多くありそうなので、その後の深いところまでイメージしながら指す必要があります。
△2四銀のような駒が少し離れるような手は実戦例も少なく足元に落とし穴がないか慎重に気をつけながら、一手一手時間をつかいながら指し手を進めると思います。木村先生のイメージは△1二香とスキなく待ち、攻めをはね返そうとされる感じですが。
この王位戦の七番勝負で有力な作戦に対してこの手で勝負という万全に対策をたてられている感じですので△2四銀やその他の実戦例が少ない指し手を選ばれる気がしてます。
▲6八金右にのみ対応する午前に先崎先生が書かれていた、棋は対話なりを体現しているかのような……は言い過ぎでも呼吸としては面白い気がします。リスクヘッジは豊島七段という信用と自分の面白いと感じる勘だけでは指せないでしょうね。対局者だと覚悟も必要ですね。

(八雲)