羽生王位は5四桂を6六に跳ねました。△6六歩では間に合わないとみて、スピードアップを図った手です。(1)▲6六同銀△同金▲4三歩成は△5六角の味がいいので、(2)▲7九金△5四角が実戦の進行です。最後の△5四角は攻防の一手。互いに盤全体を使って戦っています。
ちなみに控室では△5四角ではなく△5八歩成▲4三歩成△5七角▲6八銀打△同とが検討されていました。先手玉はその瞬間に相当詰みにくい形になりますが、後手玉も▲3三と△同金▲4一飛成が詰めろになりません。この順も難しそうでした。
(牛蒡)
2014年8月21日 (木)