図は16時30分頃の局面。
木村八段が長考で△2四銀と上がったのに対して、羽生王位は▲4五歩から開戦。展開は先手の攻め、後手の受けではっきりしているようです。
後手の指した△2四銀は、ディフェンスラインを上げたような意味で「積極的に受けにいった意味があります」と先崎九段。「ただ、私は△2四銀という手は好みではないですね。銀がそっぽにいって、手持ちの銀を4四に打っているわけですから。とはいえ、角換わりの後手番というのは、どちらにしろ苦労するもので、どういう局面にして苦労するかは好みの問題です」と、現局面の見解を語ってくれました。
進んで、後手の放った△5九角は、先手陣の6八金型の弱点を突いた筋で、▲3八飛と寄らせたことで先手の攻めを緩和する狙いがあります。「後手は入玉含みで指す方針ですね。ただ、先手もそれほど忙しいわけではないので、攻め筋は広いです。後手の飛車を目標にする方針も有力ですね」(野月七段)
(八雲)
2014年8月 5日 (火)