2014年7月
2014年7月 9日 (水)
大盤解説会場へ
終局直後
両対局者にインタビューが行われました。
――感想戦の前に談話をお聞かせ下さい。まずは勝たれた木村八段からお願いします。
相矢倉から3七銀雀刺しに進みました。△9五歩からの端の折衝や、封じ手の▲3七銀から中央の戦いについてどんなわかれでしたか。
木村「封じ手のところはあんまりうまくいってないと思っていたんですが、そのあと真ん中の戦いになって、まあ後手番ならまずまずかなと」
――その後9二の飛車が4八に成り込む展開になりました。そのあたりから終盤はどうでしたか。
木村「呼び込まれているので、そんなに食い破ったという感じではないですね。飛車を渡す展開になってよくわかりませんでした」
――△6九銀とかけて寄せに出られました。
木村「飛車を自陣に引っ張ってくることも考えたんですけど、震えちゃいけないと思って積極的にいきました」
――勝ちを意識された局面は。
木村「△7一金が先手になったので、そこで」
――続いて羽生王位はいかがでしたか。
羽生「端から交換になって、何かそれを咎める手を指したかったんですが……。ちょっと封じ手のところの▲3七銀が問題だったのかなと。他にどうやるかよくわからなかったので。
お互いに噛み合った展開になったのが、先手としてはつまらない将棋にしてしまったなあと」
――▲8三角から粘る展開になりました。
羽生「いやまああのへんはもう全然だめです。飛車を切らないで、別の手はあったかもしれませんが、でもあの局面は悪い気がしますね」
――ありがとうございました。それでは大盤解説会場へお願いします。
(野辺)
木村八段が先勝
図の局面で羽生王位が投了しました。△8八銀や△8六銀からの詰めろになっており、▲9五同竜も△8八とで一手一手の寄せになります。終局時刻は18時9分。消費時間は▲羽生7時間20分、△木村7時間32分。第1局は木村八段が制し、七番勝負は挑戦者の先勝。羽生王位の公式戦連勝は11でストップ。対する木村八段は連勝を8に伸ばしました。
(文)