岡崎六段に34手目までのポイント解説をお願いしました。
「▲6六歩(3手目)からの矢倉は力戦調ですね。序盤数手は先手の注文という気がします」
「△7三銀(20手目)は主導権を握ろうとした手です。飛車先不突きの分、中央に手をかけようとしています。▲4六角(21手目)は△7五歩▲同歩△同角を牽制しています。じっくりした将棋になりそうですね」
「先手が△7五歩を受けてきたので、後手は△4二玉(24手目)で早囲いを目指しました。このあたりは駆け引きです。早囲いは急戦を仕掛けられるのが気になるのですが、4六角の形で急戦はやりにくいですからね。そういう意味では▲4六角は穏やかな手といえます」
「△6四銀(28手目)に▲6五歩は△7三銀で先手が指しにくいと思います。金銀がまだ下にいるのでバランスの取り方が難しいです」
「▲3七銀(33手目)は攻めを急いだ手です。銀を上がらずに▲7八金△3二金▲1六歩などとゆっくり指すと、先手の得が生きません。対して後手は△3二金(34手目)と自然に締まりました。ここは先手も考えどころです。候補手は先手らしく▲3五歩や▲2六銀です。様子を見るなら▲7八金もありますが、そこで後手にたいした手がないことが条件になります」