2013年8月

2013年8月26日 (月)

Dsc_0116 (乾杯の前に棋士とファンの方の記念撮影。棋士のうしろにファンの方が順番に立ち記念撮影が行われた。完成した写真は郵送されることになっている)

Dsc_0129 (立会人の小林九段の挨拶)

Dsc_0136 (乾杯の音頭は徳島新聞社編集担当理事の斎藤秀人様)

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(吟)

 

Dsc_0088_2 (花束を贈呈され記念撮影)

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「たくさんの方がお集まりくださりありがとうございます。王位戦は北海道から九州まで各地を遠征しますが、徳島対局は恒例になっています。
今年は猛暑ですが、負けない内容を残したいと思います。あさってはこちらで大盤解説会が行われます。夏休みでもあり、お子さんも多く来られやすいと思います。将棋を見て、すごいな楽しいなと思ってもらえるよう力いっぱい指したいです」

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「私のことをあまりご存じない方も多いと思いますので自己紹介しますと、青森県弘前市出身でりんごと桜で知られる街です。今年40になるのですが、徳島に来るのは初めてです。徳島の印象は阿波踊りや暑くてもスダチのさわやかさがあり、いいところおではないかと思って来ました。
短い滞在ですが、旅好きなので楽しみたいが、今回の状況ではそうもいかないので対局に集中しつつも、対局場が素晴らしかったので気分転換しながらいい将棋を指したい。2日目には大盤解説会が行われるので熱戦を楽しんでもらいたい。 七番勝負が盛り上がるかどうかは僕次第ですので頑張りたい。ご声援お願いいたします」

(書き起こし・銀杏、撮影・吟)

 

Dsc_0052 (徳島出身の武市六段が棋士を紹介していく)

Dsc_0055_2武市「羽生王位は第一人者として対局だけでなく、著名人の対談や講演など将棋界のために頑張っています。羽生王位は所沢市出身とのことですが、野球はどこが好きですか」
羽生「埼玉県所沢市の生まれです。それで西武と思われていそうですが、まだそのころは本拠地が所沢ではありませんでした。なので西武ファンというわけではありません」
武市「20歳のころは42歳はオジサンと思われていたかと思いますが、ご自身が42歳になってどのような印象ですか」
羽生「20歳のころに42歳は想像できませんでしたが、自分が40代になってみるとあっという間という感じです。まわりからはオジサンと思われているのかなと思うこともあります」
武市「ご家庭で一番楽しいひと時は」
羽生「対局などで出かけていることが多いので、家族で集まれるときがそういう時間です」

Dsc_0068武市「行方さんはいま一番脂が乗っている棋士でしょう。一昨年の入籍が好調の要因でしょうか」
行方「そういわれることが多いのでそういうことにしておきます。実際は、生活は変わっていません」
武市「青森県弘前市出身ということで、東北というと楽天ですね。優勝しそうですか」
行方「まーくん(田中将大投手)すごいですね。あれだけ勝ちまくってみたいです」
武市「ご家庭で楽しい時間はどういうときですか」
行方「二人でのんびり酒を飲んでいるときですね」

Dsc_0070 武市「私が30年以上前に結婚式をあげたときに、関西から来てくれたのが小林さんでした。正立会人でやりやすい先生は小林九段と青野九段です。小林九段には公私ともにお世話になっております。多くの弟子を育てられました。小林九段は香川出身です」
小林「徳島ラーメンを食べてきました。隣の県といいますか、私の家内は徳島出身で、讃岐男に阿波女と言われます。
私が15歳で中学を卒業して奨励会に入ったとき、将棋会館住み込みの塾生枠が一つあったんです。青野九段が塾生を卒業したんです。武市さんにはよくお世話になって、武市さんがいなかったら、いまの自分はいないですね。公私ともにお世話になっております。今回、記録係は私の弟子が務めます。よろしくお願いします」

武市「私も15歳で東京の奨励会に入りましたが、青野さんのおかげで将棋の本筋を教わりました」
青野「あなたは真面目だったから本当に。あんなに一生懸命将棋を勉強した人はいなかったですよ。他の塾生はふとんで寝たふりをして宿直の先生に黙って遊びに行っていたけど、私と武市さんだけですよ。将棋会館に残って勉強していたのは。だから、あんな人に負けるかと思っていたけど、武市さんは絶対に上がると思っていましたよ。弟子の安食(総子女流初段)は徳島の出身の人と結婚しまして、すだちとか名産品をよく送ってくれます」

武市「ご主人が有名な方ですよね。井山裕太五冠。どのようなご縁があったのでしょうか」
室田「共通の囲碁棋士の友人がいて、みんなでごはんを食べて知り合いました」
徳島は3回目くらいですが、なかなか観光できなくて…。今回は少し回りたいです」

武市「冨田三段は17歳で三段です。実は私も17歳で三段になったのですが、そこから遊んでしまって10年くらいかかってしまった。三段だからといってうかうかしないでしっかり四段になってまた徳島に来てください」
冨田「対局者として来たいです」
武市「来年の王位戦の挑戦者?」
冨田「いやちょっと来年は……ちょっと厳しいと思います」

武市「最後になりますが、副立会を務めます武市です。大盤解説を担当させていただきまして、大変光栄に思います。徳島新聞社さま、今日お越し下さった皆さんに心よりお礼申しげます。
こうやって皆さんに盛り上げていただいて、皆さんの気持ちにこたえるように対局者が頑張って熱戦を指されることでしょう。私たちも力いっぱい能力を発揮したいと思います。これから3日間お世話になります。よろしくお願いいたします」

(書き起こし・銀杏、撮影・吟)
 

Dsc_0040 (開会のご挨拶は徳島新聞社 理事社長の植田和俊様)
「羽生王位は昨年3勝1敗の成績で徳島を訪れ、第5局で王位を見事防衛されました。今回は前回と同じスコアで徳島入り。
羽生王位の王位戦登場は19回を数え、歴代1位です。今回王位を防衛すると、タイトル獲得通算85期となります。
行方八段は初めてのタイトル戦。1勝3敗ですが、これまでの対戦を拝見していると4局とも拮抗した熱戦が繰り広げられています。粘りの将棋が信条と聞いています。巻き返しを期待されている方も多いでしょう。毎年、徳島対局は阿波踊りの熱気が残る時期に行われています。特に今年は大変熱い祭りでした。その踊りの熱気にに負けない好勝負を期待しています」

Dsc_0043 (続いて日本将棋連盟理事の青野照市九段が挨拶)
「渉外担当の理事として3年前に訪れて以来。前夜祭がこういうスタイルに変わったのですね。対局の前日に棋士とファンが交流するのは素晴らしい。設営に感謝しています。また、長年王位戦と女流王位戦を主催してくださり、渭水苑で対局を設営してくださり、対局者は東京に帰ってくるといつも徳島はいいと話しています。
今回は永世王位の羽生さんに39歳の行方八段が挑戦。個人的なことですが、私は37歳でタイトル初挑戦でしたが、その記録を抜かれました。初挑戦は棋力と気力が充実してなせること。成績の方は多少遠慮していますが、素晴らしい勝負を見せてくれることでしょう。立会人は地元四国の小林九段と武市六段が大盤解説会で盛り上げてくれることでしょう」

(書き起こし・銀杏、撮影・吟)

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Dsc_0023 (空調の位置を確認する羽生王位。対局室の冷房は音や風が気になるため、隣の部屋を冷やすことで対応し、対局室の設定温度はそれほど低くしないことになった)

(吟)