2013年7月30日 (火)

行方八段の反撃

Kifu_87

飛金当たりの▲6三銀に対し、行方八段は先手の玉頭から反撃に出た。図の先手玉は金を1枚はがされて薄くなっている。しかし、先手は右側に広い空間があるうえ、駒をもらったことで後々の攻めがより厳しくなっている。先手がリードを広げているようだ。
控室の継ぎ盤の周囲は静か。石田四段はじっとモニタを見つめている。

211

Kifu_90

上図から行方八段は△6三飛▲同角成△7七銀(図)と一気にスピードアップして攻める。鋭い打ち込みだ。▲同桂△同歩成▲同玉に△7五香(参考図)が後手の狙い筋のひとつ。

Z11

右図で合駒をすれば△8七金で詰み。▲8六玉と逃げれば△5七角成と銀を取られて詰めろがかかる。これはきわどい展開だ。
17時30分、△7七銀を見てそれまで早かった羽生王位の指し手が止まっている。控室の継ぎ盤の上では活発に駒が動いている。

(文)