図は11時55分頃の局面。▲6六歩と突く手もあったが羽生王位は先に▲3七桂と跳ねる。
棋譜コメントより
「作戦の岐路でしたが、▲3七桂と指しましたね。ここでは▲6六歩として、後手の△6五歩型を避ける手もありました。先手はしばらく▲6六歩を突かずに指すのだと思います。2二玉・3三銀型に対し先手が▲4五歩と仕掛ける形で、▲6六角が急所の一手になる場合があるためです。次の一手は△6五歩か△3三銀か。△7四歩もありますが、最近の傾向では急ぐ手ではないと見られています」(松尾七段)
■Twitter解説■ 伊藤果七段>▲3七桂。羽生王位は着々と攻撃態勢を整えています。角替わり腰掛け銀の先手の利点は、こうして早く桂が跳べるところにあります。先手の2六歩と、後手の8五歩の違いが攻守を分けます。
(吟)