2011年8月

2011年8月 2日 (火)

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▲9六歩に26分広瀬王位が使って昼食休憩となった。昼食休憩までの消費時間は▲羽生1時間33分△広瀬1時間44分。対局再開は13時30分から。

【Twitter解説】

遠山雄亮>午前中は穏やかな駒組みでしたね。個人的には中飛車側に不満の無い進行と思います。ただ後手は先手より駒組みが難しく、神経の使う将棋ではあります。休憩後の広瀬王位の構想に注目です。

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昼食は両対局者とも、桜海老の中華炒飯とウーロン茶。

(吟)

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11時、△9二香が着手された。「やったー!とうとう出たね。
こりゃ面白いなぁ」と嬉しそうな大内九段。大内九段と言えば
振り飛車穴熊の元祖である。振り飛車穴熊は広瀬王位の表
看板。第3局にしてついにエースの登板となった。王位獲得
の原動力となった戦法。広瀬王位の穴熊での距離感は抜群
だ。
図までの消費時間は▲羽生49分△広瀬1時間2分。

【twitter解説】
@keiji0422:ここで▲5八金右△9一玉▲2四歩△同歩▲5五銀右
とぶつけるのは、無理攻めでしょうか?

遠山雄亮>そうですね、ちょっと無理そうです。大決戦は後手の望む
ところですので、先手はもう少し抑え込む展開を目指すでしょう。


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控室での大内九段。にこやかな表情を見せる。

(吟)

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使用されている盤・駒は北海道将棋連盟所蔵のもの。
竹風作水無瀬書の盛上げ駒で対局が行われている。

(写真は昨日の検分時のもの)

(吟)

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ここでの▲7八玉は比較的珍しく、過去の実戦例は6局(▲3勝△3勝)。
今期王位リーグの▲深浦康市九段-△遠山雄亮五段戦はこの将棋で、
結果は後手の遠山五段の勝ち。ちなみに広瀬は先後1局ずつ指して2勝。
十二分に研究を重ねた戦型なのだろう。
(棋譜コメントより)

【twitter解説】
遠山雄亮>▲7八玉は目新しい手です。▲3七銀ときた勢いで▲4六銀といきたくなりますが。ごく一部で「遅速」と呼ばれているそうで、後手からの△3二銀~△5六歩という急戦策を牽制する意味があります。深浦九段が最初に指した手で、その時の後手は私でした。

【参考棋譜】

 第52期王位戦挑戦者決定リーグ紅組
 2011年5月25日 於 東京・将棋会館

 持ち時間    ▲九段 深浦 康市
 各4時間            △五段 遠山 雄亮

▲2六歩  △3四歩  ▲7六歩  △5四歩 
▲2五歩  △5二飛  ▲4八銀  △5五歩 
▲6八玉  △3三角  ▲3六歩  △6二玉 
▲3七銀  △7二玉  ▲7八玉  △8二玉 
▲4六銀  △7二銀  ▲6八銀  △3二金 
▲9六歩  △4二銀  ▲9五歩  △5六歩 
▲3三角成△同  銀  ▲5六歩  △同  飛 
▲5五歩  △7六飛  ▲7七銀  △7四飛 
▲6八金  △4四銀  ▲2四歩  △同  歩 
▲同  飛  △1二角  ▲2二歩  △3三銀 
▲2八飛  △2二銀  ▲5三角  △5六歩 
▲5八金上△4四歩  ▲8六角成△3三桂 
▲5三馬  △4五歩  ▲3七銀  △2五歩 
▲8六馬  △3一銀  ▲7六銀  △4二銀 
▲7七桂  △3五歩  ▲同  歩  △2四飛 
▲3六銀  △4三金  ▲3七桂  △5三銀 
▲2五桂  △6四銀  ▲2六歩  △4六歩 
▲同  歩  △2五桂  ▲同  歩  △6六桂 
▲同  歩  △5七歩成▲8八玉  △6八と 
▲同  金  △4四飛  ▲4五桂  △5六歩 
▲9四歩  △同  歩  ▲9二歩  △同  香 
▲9三歩  △同  香  ▲8五桂  △8四歩 
▲9三桂成△同  桂  ▲9五歩  △8五桂 
▲9四歩  △9八歩  ▲2四歩  △5七歩成
▲同  金  △9九歩成▲5六桂  △2七歩 
▲3八飛  △2四飛  ▲2五歩  △1四飛 
▲1六香  △2八歩成▲同  飛  △7四桂 
▲9五馬  △7五香  ▲7七歩  △7六香 
▲同  歩  △7七銀  ▲同  馬  △同  桂成
▲同  玉  △3九角  ▲5八飛  △5五銀 
▲4八銀  △同  角成▲同  飛  △5四飛 
▲9三角  △8一玉  ▲9五桂  △5六銀 
▲8三香  △同  銀  ▲同  桂成△8五桂 
▲8八玉  △7七銀  ▲9九玉  △9五香 
▲8九玉  △8八金  ▲同  飛  △同  銀成
▲同  玉  △9七香成▲7九玉  △9九飛 
 まで、144手で遠山 雄亮五段の勝ち。
(消費時間=▲3時間59分、△3時間59分)

(吟)