2010年8月
2010年8月10日 (火)
14時20分の検討手順
図は47手目▲3八飛の局面。深浦王位が変化しました。控え室では以下△6四角▲3三歩成△同飛▲同飛成△同桂▲7九金寄△3九飛▲3五飛△2九飛成▲3三飛成△1九角成▲3一龍△6四馬▲1一龍△7四歩▲3五角(参考図)を調べています。駒の損得なく、難しい形勢のようです。
14時10分頃の控え室
加藤九段、広瀬将棋を語る
加藤九段。午後も研究に余念がない。加藤九段に広瀬将棋について聞いた。
「僕は広瀬さんの将棋を初めて見たのは挑戦者決定戦の羽生さんとの将棋なんです。ですから、広瀬さんの特徴をつかみたいと思って調べています。今まで並べてみて、広瀬さんの将棋は申し分ない。1手1手正確ですしね。順当に勝っているという感じでね。上位者にも順当に勝っている感じはすごいですよね。挑戦者決定戦でも羽生さんがここでこうしたらいいということはなかったんじゃないですかね。羽生さんの穴熊が崩されましたからね。
棋譜を並べていて、今のところ、特にスキとか欠点は見られない。第3局で4八銀を7七まで移動させたのはえらく手堅い指し方ですよね。ないわけではないですが。んー、で、深浦さんが△2五桂と払ったんだけれども、広瀬さんの玉が固い分、心持ち深浦さんのほうが薄いという感じになってしまっているという感じ。後手陣は金銀分裂していましたらかね。4八銀を7七まで移動させたのを作戦巧者と感じますね。今日みたいに振り飛車が得意なのに、居飛車でああいう巧みな作戦を組み立てているということで感心しています。
今日の将棋は大和証券杯のところからどこで修正するかですね。深浦さんは戦いのところでしくじりましたよね。あっさりと金を作られてしまいましたから。だから、どこで修正するかがポイントです」