2010年7月
2010年7月14日 (水)
終局直後
チャット解説・佐藤慎一四段の総評
相穴熊の見ごたえのある一局でした。特に印象に残っているのは59手目の広瀬六段の▲5三銀でしょうか。そこからは一気にペースをつかみました。終盤も深浦王位の執拗な粘りを振り切って鮮やかに寄せきりました。広瀬ファン、振り穴ファンにはたまらない一局だったかと思います。
深浦王位としては広瀬六段の得意戦法を受けたわけですが、二日目再開から激しい手順に踏み込んだように一切の妥協を感じさせませんでしたね。さすがタイトルホルダーという感じを受けました。
二局目以降、深浦王位が相穴熊を避けるような作戦に出るかもしれません。それだけ広瀬六段の相穴熊戦の感覚は秀でてます。挑戦者の先勝でますます二局目以降が楽しみになりました。
(チャット解説・佐藤慎一四段)
広瀬六段、先勝
第51期王位戦七番勝負第1局は7月14日18時34分、121手までで広瀬章人六段の勝ちとなりました。消費時間は▲広瀬7時間27分、△深浦7時間57分(持ち時間各8時間)。広瀬六段の先勝となった七番勝負、第2局は7月27・28日(火・水)に北海道札幌市「ルネッサンスサッポロホテル」にて行われます。
(翔)
106手目
【103手目】チャット解説・佐藤慎一四段の見解
▲9六角ですか。後手から△4七竜寄と切れないのを見越した決め手ですね。ここで△4七竜寄は▲同金△3八銀▲2一飛△4二玉▲6四馬△同歩▲4一飛成△5三玉▲5二竜(参考図)までの詰みです。飛車を渡せないのであれば、△4二玉▲4一桂成△5三玉と早逃げして粘るしかなさそうです。
(佐藤慎一四段のチャット解説より)