2010年7月12日 (月)

前夜祭(3)

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中日新聞社 大島寅夫代表取締役・社長
「3連覇を果たした深浦王位に新鋭の広瀬六段が挑戦するという興味深いシリーズになりました。深浦王位は広瀬六段のことを『やがて複数のタイトルを持つ』と言っています。発刊50周年にこの好カードを開けることをうれしく思います。歴史に残る好勝負を期待しています」

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石川県教育委員会 吉村治雄教育次長(代理)
「全国から多くの方々が石川県に来てくれてうれしく思います。将棋は日本の文化として古くから親しまれており、県内では年間約40の大会が県連を中心に開かれています。本局は愛好者だけでなく県民の関心が深い戦いですので、実力を発揮されることを願います。また皆様には時間の許す限り、本県の食文化や伝統文化に触れてほしいと思っております」

山出保・金沢市長代理 加藤様
「最近は情報技術の進展が著しく、若い方はパソコンで対局するそうですし、プロ棋士でもコンピュータを使った分析を行っていると聞いています。これは1000年の歴史ある将棋と、新しい技術の出会いが新たな発展を生み出しています。金沢も工芸や伝統文化、そして新しい芸術が活力を与えている街です。今後も文化の発展に尽力したいと思っております」

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乾杯の発声 青野照市・日本将棋連盟常務理事(九段)
「昨年第50期を迎えた王位戦は東京で盛大なパーティを開いていただき、『次は100年だ』と言っていただきました。高林(記者)さんが王位戦の歴史を連載にしてくださったものが本になると聞いております。金沢は王位戦こそ31年ぶりだそうですが、他のタイトル戦やJT杯も指されていまして、JT杯では私も負け、最短手数で負ける記録を作ってしまいました。それはさておきまして、このように金沢市は将棋に理解のある町です。今回は広瀬六段が挑戦者。若い人が出てきたと思われる方も多いと思いますが、振り返れば谷川九段が名人になったのが21歳、羽生名人も19歳でタイトルを取っています。どちらが勝ってもおかしくない勝負だと思います」

(翔)