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2012年1月21日 (土)

対局の見どころ

両対局者が退席したのち、立会人の佐藤七段、聞き手の安食女流初段によってあすの対局の見どころが紹介された。

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安食 私は四間飛車党なので、第1局で里見さんが四間飛車を採用しているのを見て、明日の作戦が非常に気になっているのですが。
佐藤 里見さんと言えば中飛車か三間飛車ですね。現代的にはこれが二大戦法で、得意とする棋士も多いです。どういった心境の変化でしょうか。
安食 私も自分なりに考えてみたのですが、里見さんは大山康晴全集を並べているという話を聞きました。なので大山先生をイメージして四間飛車を指しているのかなと想像しています。
佐藤 大山先生といえば振り飛車ですが、そんなに四間飛車ばかり指していたわけではないんですね。中飛車も指していましたし、三間飛車も指していました。満遍なく指していましたね。ただ現代の指し方とは違うんです。
安食 では古い指し方も指しこなせるように、ということでしょうか。
佐藤 中飛車と三間飛車だけでなく、芸域を広げていきたい、ということだと思います。先を見据えて大きく成長したいということでしょう。
安食 となると明日も四間飛車が採用されるのでしょうか?
佐藤 ただ、清水さんから見れば四間飛車に振ってもらえるのはありがたく感じているのではないでしょうか。女流名人位戦で2年連続ストレート負け、このときはゴキゲン中飛車と三間飛車でしたね。また他棋戦ではありますが甲斐智美女流王位にもこの二大戦法に苦戦していましたし。

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佐藤 第1局は出雲、里見さんの地元で清水さんは完全アウェーでしたが、第2局の野田市は関根名人の生誕の地ということで、清水さんは関根名人のひ孫弟子なので、ここは清水さんの地元みたいなものでしょう。
安食 里見さんも笑顔でしたね。元気だったような気がします。
佐藤 里見さんは1局目を失って、もし明日負けてしまうとカド番に追い込まれてしまって、本来は気が気ではないと思うのですが。清水さんと何度も対戦するうちに、立ち居振る舞いに風格が出てきた気がします。
安食 そうですよね。お二人は終盤も強いのですが、明日はどういった中終盤になるでしょうか。
佐藤 ええ、熱戦必至だと思います。私も楽しみにしたいと思います。

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(文)

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