第59期王位戦七番勝負第4局 Feed

2018年8月23日 (木)

終局直後、主催紙インタビューが行われました。

Photo_86 (終局直後、主催紙が両対局者にインタビューを行った)

(まずは豊島棋聖から)

――35手目に▲4六銀と出たあたりはいかがでしたか

豊島 よく分からなかったのですが、石田流に組み上げられるとまずいと思って攻めを目指しました。

――47手目に▲2八竜と竜を引く展開になりました

豊島 よくする順があったかもしれなくて、51手目の▲7七角で▲6六角と打つべきだったかもしれないです。封じ手の△5六歩が嫌な手で、78手目の△3三角で難しい戦いのように思います。

――終盤はいかがでしたか

豊島 はっきりいけそうと思える順が分からなかったです。

――勝ちになったと思ったのは

豊島 113手目に▲8五馬と引いて、考えているうちにいけるんじゃないかと思いました。

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(続いて菅井王位にインタビューが行われました)

――序盤の分かれはいかがでしたか

菅井 苦しいかなと思っていました。34手目で△3四飛以外の手だと作戦負けになってしまうように思ったのですが、△5二金左と上がって辛抱強く指すべきだったかもしれないです。

――竜を作られる展開になりました

菅井 あのあたりは形勢が悪く、なんとか辛抱できる順はないかと思っていました。

――終盤はいかがでしたか

菅井 やっぱり金銀が離れている展開になってしまっているので、つらかったです。

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――

Oui201808220101_119七番勝負第4局は119手で豊島棋聖の勝ちとなりました。終局時刻は18時0分。消費時間は▲豊島7時間47分、△菅井7時間14分。豊島棋聖が対戦成績を2勝2敗のタイに戻しました。第5局は8月29日(水)から30日(木)にかけて、徳島県徳島市「渭水苑」で行われます。

116 17時53分ごろの局面。ここから▲6九竜と金を取り、△同竜に▲8四金△9二玉▲9四馬△7一桂に▲7二とで必至が掛かるようです。以下△8三歩と受けても▲同桂成があって無効。終局は間近と言われており、豊島棋聖が2勝目に近づいたようです。

113 17時20分ごろ、豊島棋聖は▲8五馬と6三から馬を引きました。次に▲6九竜として、△同竜には▲8三金の詰みを見ていますが、それを受ける△8三歩は、金を入手後に▲9四金から後手玉がやはり詰みます。よって受けとしては△8二歩くらいと見られていますが、▲6三歩成が悠々と間に合う展開で、この手を見た深浦立会人は「それがいいんだ」と、つぶやきました。