第53期王位戦七番勝負第5局 Feed

2012年8月23日 (木)

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■Twitter解説■
富岡英作>この急戦定跡に、▲1六角という新手がでて、本局を見る限りでは奏功しています。相対的に後手陣が常に薄く、藤井さん持ち味のハードパンチが繰り出せなかった印象です。先手の大駒が存分にはたらいて、53手目、図の▲5四歩が決め手。まとめ方もさすがです。
藤井さんには残念な結果となりましたが、シリーズで見せた角換わり振り飛車から△3五歩(▲7五歩)をテーマとした作戦はまたこれから出現するでしょうね。本日はツイッター解説、初めてでしたが、なかなか楽しめました。おつき合いいただき、ありがとうございました。

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ご観戦ありがとうございました。

(吟)

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羽生王位

「序盤は何回か指したことがある形なので、それに倣ってやってみました。封じ手前の▲1六角(37手目)がうまくいくかどうかが、形勢の分かれ道になったんじゃないかなと思います。ずっと際どかったです。▲3二竜引(81手目)を見つけて、勝ちになったんじゃないかなと思いました。今回のシリーズは序盤から複雑な感じの将棋が多かったので、まとめるのに非常に苦労しました」

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藤井九段

「▲1六角(37手目)を読んでいなかったので、そうですね……うーん。打たれて考えているようじゃまずい。想定内じゃないとまずかったです。かなり考えたのですが、指せそうな順が見つけられませんでした。終盤は、正確に指されたら足りないと思っていました。
七番勝負を通して、自分なりには力を尽くせたと思います。結果が出なかったのは力不足です」

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(吟)

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第53期王位戦第5局は95手まで羽生王位の勝ちとなりました。
以下は△9二玉▲8二金△9三玉▲8五桂△8四玉▲7五金△9五玉▲9六銀までの即詰み。
終局は23日18時06分。消費時間は▲羽生7時間19分、△藤井7時間58分。羽生がシリーズ4勝目を挙げて防衛。2期連続、通算14期目の王位獲得となりました。