開始からすらすらと指し手が進み、角換わりの将棋になりました。図は9時40分頃の局面。△7二金を見て、「あれ、(△6二金ではなく)△7二金ですよ。私もこの間やられたな。同じ形ですね」と、控室の佐藤康九段。先週の土曜日(9月1日)に中村王座と佐藤康九段の間で指された第39回将棋日本シリーズJTプロ公式戦でも、佐藤康九段の向かい飛車に対して中村王座がほぼ同じ陣立てを用いていました。なお、斎藤七段はそちらの対局で解説役を務めています。
(睡蓮)
対局場の陣屋は大正7年(1918年)の創業で、今年で100周年を迎えた老舗温泉旅館です。小田急鉄道小田原線の鶴巻温泉駅から徒歩5分ほどの距離にあります。
大きな見どころといえる広さ1万坪の庭園には、豊かな草木の緑、静寂の中に聞こえる小川のせせらぎ、野鳥のさえずりといった種々の自然の要素が調和を保って共在しています。
陣屋では、昭和の時代になってから将棋・囲碁のタイトル戦が多く開催されるようになりました。対局室として使われてきた松風の間で将棋・囲碁の名棋士たちが盤を挟んでしのぎを削った回数は、300回を超えます。王座戦五番勝負が指されるのは、第60期(2012年)の第4局以来です。
【陣屋グループ 公式サイト】
https://corp.jinya-connect.com/
【鶴巻温泉 元湯陣屋】
https://corp.jinya-connect.com/databox/data.php/business_jinya-inn_ja/code
本日の検分は18時から行われる予定です。
(睡蓮)