谷川十七世名人の見解
(継ぎ盤で関係者たちに解説する谷川十七世名人)
新聞解説を務める谷川十七世名人が来館しています。
ここまでの進行について振り返っていただきました。
「18手目△4三金が少し珍しい手で、22手目△5四金と出ていくのが思いきった手段です。これが有力だというのは事前研究でしょう。△5四金に対して本譜のように▲6六歩と突けば、そこから十数手は予測できる進行です。以下、▲金△角交換になるならば後手まずまずでしょう」
「ただ、58手目△4二歩はどうだったか。これで先手に手がないのであればよいですが、実戦は63手目▲8二金と攻められています。65手目▲8一金の局面で後手が手を止めていますが、△4二歩のところは手が広かったので、そちらで時間を使うほうが自然に思えます。なのでいまは苦しい長考をしているのかもしれませんね」
実戦は100分超えの大長考で、△9三香と辛抱しています。
(虹)