（控室に畠山鎮七段が来訪）

畠山七段「私が奨励会幹事だった、佐藤１級、豊島３級の頃を思い出しますね。あの頃は糸谷３級をよく叱っていたものですが……。（以下、思い出話が続く）」

（やがて話題は現局面へ）

（下の参考１図と同じ盤面。先後逆）

畠山七段「（１）▲６六同銀には△６七角から馬を作りに行ったほうが（△５六飛よりも）いいと思います。以下（１－Ａ）▲５九金右には△５六角成▲７七銀△６六歩▲６三歩成（△同銀なら▲６八歩）に△６七歩成（参考１図）と踏み込めます」

「▲５九金右で（１－Ｂ）▲５八金右として、△５六角成▲７七銀△６六歩に、▲６八金上は△５五馬▲３七歩△６四馬（参考２図）も有力です」

「（２）▲７八銀△５六飛▲７七桂△６七角▲４五角（参考３図）は受け切る方針です。私ならこう指したいですね」

「（３）▲５八銀△５六飛▲７七桂（参考４図）も考えられますが、ちょっと先手陣が乱される印象です」

本譜は▲６六同銀～▲５八金右の（１－Ａ）の変化に進んでいます。

（検討する畠山鎮七段。（２）▲７八銀の手ごたえを確かめるように何度も銀を引いていた）

（参考４図の▲７七桂以下、△６七角と打ち込む変化も調べていた）

（翔）