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15時過ぎ、久保九段は「先手の模様がいいのは間違いないと思います」と話しています。
「1図は先手が作戦勝ちを見込めそうな局面です。▲8八銀(33手目)と組み替えた順や、▲3六歩(35手目)を突くタイミングなど、羽生王座の構想がうまかったと思います。△3三桂(1図)は△7五歩▲同歩△同飛から△2五飛のような順を視野にいれていますが、じっとしていては苦しくなるとみての勝負手に見えます。できれば△3三銀型にしたかったのですが、そのような展開になりませんでした」
「2図の▲7七銀も柔軟な手です。△7二飛で7筋を狙われたので、それに対応しています。先手は銀の動きで手損しましたが、後手陣もいい形ではないのでバランスはとれています。あとは▲8八玉まで指してから攻めれば万全です」
「やはり後手陣は1筋が薄い。わかりやすい形をひとつ挙げるなら、歩をいくつか入手した後、6八角・4八銀型にしてから▲1五歩△同歩▲1二歩△同香▲1三歩で香を取られてしまいます。手数がかかるので実現させるのは難しいですが、後手がゆっくりできないことに変わりはありません。△7三角も動いていこうという手です。先手が作戦勝ちになるかどうか、ここ数手に注目です」
(久保九段)
(牛蒡)