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図の△3九銀で飛車をいじめ、後手が優勢と言った声が聞こえてきた。8筋の垂れ歩と3九へ打った銀で左右挟撃の形となっている。残り時間は▲藤井32分、羽生△1時間7分。残り時間でも羽生王座が有利な状況となっている
(吟)
図から▲4一銀△3一金▲2四歩△同歩▲2三歩△同玉▲5一角(参考図)を検討する谷川九段
終盤に入り、谷川九段の目が光る
△8七歩に「先手としては▲同玉と取って寄せられたら仕方が無いと開き直って指すのがよいと思います。△8五歩▲同歩△7三桂▲7四馬(参考図)で、先手がギリギリ凌ぎ切っていますかね。後手は歩切れなので△8六歩と叩けないと痛いですね。したがって先手は後手玉に迫っておきたいのですが▲2四歩△同歩と味付けするのは歩を渡してしまうのでよくなさそうです」(谷川九段)
終盤戦に突入して、羽生王座の頭がモニターに映る頻度が高くなってきた
19時となり再開後の一手は△8六歩。▲同歩△8七歩の局面まで、パタパタと進んだ。手筋の垂らしで先手陣に襲い掛かる
対局室から見た風景
対局室の温度は23度に設定されていた
藤井九段の▲6五同馬で夕食休憩となった。残り時間は▲藤井1時間20分、△羽生1時間22分。対局者の夕食の注文は、藤井がざるそば(大盛り)、コーヒー。羽生が寿司御膳、オレンジジュース。再開は19時より
「現時点では手番を握っている羽生王座に何か手段があるような気がしています。△8六歩▲同歩△8八歩と踏み込むのは詰みまで読みきらないと指せないですね」(谷川九段)
モニター下の藤井九段が▲6五同馬と取った局面。藤井九段の脇息が徐々にモニターに映るようになってきた。藤井は昨日の検分で、脇息について「私は体の近くに寄せて使う事が多い」と語っていた。羽生王座の扇子は所定の位置にきっちりと置かれている
図は羽生王座が△6五歩と突いた局面。ここへきて指し手のペースが上がっている。「△6五歩はどこかで▲4一馬と入る手が厳しいので、▲6五同馬と取らせて、▲4一馬と入られる手を消したのでしょう」(谷川九段)
外はやや薄暗くなってきて、雨がパラついてきた
中の坊瑞苑の裏門。明りを点ける部屋がチラホラと