2010年5月28日 (金)

18時すぎに、ほぼすべての対局者の持ち時間が1時間を切った。一斉対局も、いよいよ佳境を迎える。
控え室には瀬川晶司四段、矢内理絵子女流四段、中村真梨花女流二段、山口恵梨子女流初段が訪れた。女流棋士三人は研究会を終えての来訪。

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(瀬川晶司四段)

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(山口恵梨子女流初段)

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▲羽生△丸山戦……羽生よし
▲広瀬△渡辺戦……広瀬よし
▲松尾△佐藤戦……松尾よし
▲戸辺△橋本戦……戸辺よし
▲三浦△高崎戦……高崎よし
▲木村△大石戦……木村ややよし

▲広瀬△渡辺戦
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佐藤和五段に上の局面を解説してもらった。「後手は大駒の働きが悪く、とくに7二の飛車が致命的です。陣形も、後手は金銀四枚がくっついているのですが堅くありません。逆に、金銀二枚ながら馬が守りに利いている先手陣の方が堅いと言えます。次に▲7五馬からと金で金銀をはがす展開になりそうで、先手がだいぶいいと思います」

▲松尾△佐藤戦
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横山五段に局面を解説してもらった。「後手の飛車を押さえ込んでいて、先手がよさそうですね。後手は行動を起こすためには盛り上がっていきたいのですが、その手段が見当たりません。先手の5五銀が大きい存在です」

▲三浦△高崎戦
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村山五段に局面を解説してもらった。「振り飛車(後手)がいいですね。得した香を8七に成り込んでいます。先手も歩がたくさんあれば、後手の玉頭に手をつけることができますが……。現状ではそれすらできないので、先手が相当苦しいと思います」。佐藤天五段は「後手の持ち歩が全部先手の駒台にあっても後手優勢です」と、検討した結果を教えてくれた。

▲木村△大石戦
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再び村山五段に解説を仰ぐ。「先手がいいです。後手は攻めていますが、なかなか攻めを続けるのが難しい局面です。6五の桂が負担になっていて、忙しいです。ただ先手も△6七歩成で金銀が離れて薄くなるので、まだまだ大変かもしれません」とのこと。

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▲羽生△丸山戦。先手の四歩得で、伊藤四段曰く「八歩得(歩の枚数差は8枚なので)」。歩以外の戦力は互角なのだが、片上六段によるとすでに「後手がいつ投げてもおかしくない」局面とのこと。長岡四段が解説をしてくれた。「後手は攻める手段が全くない。先手の陣形が手厚すぎるんです。先手からは▲3四歩と桂を攻める手がいつでもある。先手は好き放題に攻めることができて、後手陣は固くないので、一瞬でつぶれてしまってもおかしくない」。盤を囲む棋士の間には先手勝ち、という雰囲気が漂う。「後手の心が折れなければ(指し続けるだろうけど)……」と、早い終局を予感させる声も。

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現在、控え室での一番人気は▲戸辺△橋本戦。「控え室の佐々木五段は『橋本よし』と断言」「これもう戸辺攻めが始まるよ」「どうやったらあの銀冠寄るの?」「これは戸辺さんの家が建ったね」「戸辺さんの時代か」と先手有望の声が飛び交う。

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▲戸辺△橋本戦。△9七馬と4二の金にヒモをつけたところ。ここから▲3四銀成となると先手玉の上部が手厚く、相手の攻めを受け付けない状態になる。天彦流に表現すると「家が建った」状態。

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及川拓馬四段、長岡裕也四段、中村太地四段、勝又清和六段と控え室の検討メンバーは増える一方。

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(佐藤和五段(上)と佐藤天五段(下)が▲広瀬△渡辺戦検討の指揮者)

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(▲広瀬△渡辺戦の検討を見守る、及川拓馬四段)

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(長岡裕也四段。深浦王位と▲戸辺△橋本戦を検討中)

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(中村太地四段。遠巻きに検討を見つめる)

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(佐々木慎五段。「将棋はわかんないっす。横山くんの方が詳しいっす」。)

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(横山泰明五段)

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(遠目に検討を眺める、藤倉勇樹四段)

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(佐々木五段(左)と佐藤天五段(右))

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(佐々木五段と横山五段が検討に使っている継ぎ盤)

(文)