▲石井－△豊島戦は、豊島九段が攻めを受け止め、石井七段の▲４五桂のお返しとばかりに△６五桂から反撃に出ました。銀桂交換の駒損ですが、手持ちの桂をうまく使えばバランスが取れそうです。

▲８八銀△８六歩▲同歩に△５四桂と進みました。この桂打ちが期待の一着でしょうか。４六銀が逃げると△４五桂の追撃があります。形勢はいい勝負ですが、先手は１七角が働くかどうかが課題です。

（豊島九段は自陣を収めることに成功。この反撃でどれほど迫れるか）

▲木村－△渡辺明戦は、小競り合いから本格的に戦いが始まりました。図から▲６五銀△同歩▲３五歩△６六歩と進んでいます。

駒損してから▲３五歩はひねった印象を受けます。△６六歩は筋で、▲同歩は角の利きが止まり、▲同角は△５四銀～△６五銀の当たりがきつくなります。先手は中央を制圧されないように戦わないといけません。

（再開後の渡辺九段。現在は駒得になった）

（紋蛇）

図は▲６六金と７七から上がった局面。竜を逃げると▲５四馬と銀を取られます。

先手玉がかなり堅いうえに駒得が見込め、先手優勢と見られています。

（昼食休憩明けの対局室）

（撮影時は青空が広がっていた。５月はツツジの咲く季節）

（都内最大の富士塚で知られている）

（境内の将棋堂には駒や絵馬が収められている）

先手が飛車を見捨てて果敢に踏み込み、一気に終盤へとなだれ込みました。△５七馬と金を取ってどうかきわどい場面で、△５七馬以下▲４二銀不成△同玉▲４五桂は△３九銀以下の詰みがあります。先手は△５七馬に▲４八銀と弾くか、ほかの攻めで１手勝ちできるかと検討されていました。実戦は後手の佐々木七段が△５一金と受けに回りました。

（△５七馬▲４二銀不成△同玉▲４五桂には△３九銀▲同金△同馬▲同玉△４八金▲同玉△５七銀▲同玉△６七歩成▲４六玉△５五金▲３六玉△４五金▲同玉△３三桂▲３四玉△２四飛▲３五玉△２五飛▲３六玉△２四桂▲４六玉△４五飛が一例で、先手玉が詰む）

図は15時20分頃の局面です。２筋での攻めを見せた先手に対して後手も７筋、８筋から手を出して、中盤の戦いに入っています。一手一手が難しく、スローペースの進行です。

（羽生九段）

（飯島八段）